下肢の役割[体重を支える]
前述のように、下肢に大きな負担がかかるために、上半身に比べて下肢のケガが多く起こる。平地を歩行する際には、ヒザの関節には
体重の約3倍の荷重がかかるといわれている。
プレー中はダッシュ、ジャンプ、ストップ、ターンなどの激しい動作により、歩行時以上の荷重が繰り返しかかるため、それらの付加に耐えられるよう
質の高いトレーニングを行い、疲労をしっかり回復させ、よいコンディションにしておくことが大切だ。
急激な体重増加は、負荷も急増するので気をつける。
下肢の役割[体を安定させる]
下肢のコンディションで、もう一つ大切なのは「安定性」だ。
前に踏み込んだときなど、ヒザが内側に入ってしまうケースがある。そうなると尻の筋肉に力が入りにくく、骨盤が不安定になり、さらにヒザ自体にねじれる
ストレスが増し、ケガのリスクが高まる。
また、扁平足なども体の安定性に影響する。扁平足の人が片足で立つと、体重が足の内側にかかる。この場合、ヒザが内側に入り、骨盤が不安定になる。
その結果、バランスが取りにくくなる。
土台である下肢の状態が、体幹や上肢など体全体に影響を及ぼすので、下肢を安定させることがケガの予防やパフォーマンスに良い影響をもたらすことになる。
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