★ダブルスのサービスを極める(1)
あらゆるショットの中で唯一、相手の力量に関係なく自分の意志で打てるのがサービス。しかし、普通はとにかくフォルトにしないことだけに
気を配り、ただ入れているだけになってしまっている選手も多いだろう。どちらかというと不利といわれるバドミントンのサービス、優位な展開を
作るためにもう一度サービスを考えてみよう・・・。
(1)不利なら不利なり考える
なぜサービスが不利なのかは
「腰(肋骨の一番下)より上で打てない。また、ラケットのシャフトが下向きでないといけない。」
ことは以前にも述べた。それでもサーブ権を持っているときに得点しないと点差はつかない。そのため不利なら不利なりに割り切ってサービスを考えていく。
今は男子だけではなく、女子もショートサービスが全盛だが、それはなるべく相手に上から打たせない、つまり最初に攻撃させないためである。特に、
ダブルスでは3球目、5球目がラリーの分かれ目となるので、サーバーはサービスを打ったらすぐにラケットを上げて、自分の届く球を積極的に当てに行くのがポイントになる。
2人いるダブルスならば、多少スペースを空けたり、体勢が崩れたりしてもパートナーに任せることができる。
(2)サービスのねらいどころは
図で見ていくと、

Sが右サイドからサービスをする、ねらいどころは主にA〜Eの5箇所。ここでBにサービスを打ったとすると、
良いサービスならRの返球はかなりの確率で波線方向になる。これを予測したSは返球が甘くなったらたたくつもりで矢印方向へ詰め、
後方へ上げられたらパートナーPが対応して攻撃。仮に逆を突かれても、距離と滞空時間があるため追いつける。
川前直樹選手(NTT東日本)が比較的多く使うのがA。レシーバーが右利きの場合、バックハンドで構えていると、Aに対してはバックで処理しようか、それとも
フォアか一瞬躊躇することがあるので、うまくいけば先手をとれる。
(3)相手のラケット面を確認する
サービスの時、相手のラケット面を確認するのは大切、フォアで構えていればBへ、特に左ヒザの外側あたりが効いてくる。人の運動生理として,つま先が向いていない方向への
対応は一瞬遅れる。ただ、上級者の中には、わざとバックハンドのグリップにしてフォアを誘うという駆け引きをやる人も・・・。
(^_^)
次回は(2)「ロングサービスを打って切り替える」へ続く。