スマッシュレシーブの考え方と動き方 -2-
[考察2]スマッシュに体を速く寄せるには?
1、2歩目の出し方を考える。
スマッシュを打たれる前の予測、そして準備ができたら、スマッシュの方向に体を素早く寄せる。
スマッシュが全て正面にくれば楽だが、現実には空いているスペースをねらわれるので、左右に揺さぶられる。
速いスマッシュに対して足を1歩、2歩と動かすわけだが、その足さばきのスピードによってレシーブの体勢や
ラケット面に当たる場所が変わってくる。スムーズに動き出すための準備や、足の出し方などを意識しよう。
●動き出しやすいスタンスで構える
スピードの速いスマッシュに対するレシーブの質を高めるには、動き出しのタイミングがポイントになる。
特にシングルスは正面に飛んでくるスマッシュよりも左右に振られる中でレシーブする機会が多い。
動き出すタイミングのわずかな遅れで、レシーブの質はガクッと落ちる。
そうならないように 動き出すための準備ついてみていこう。
一歩目の動き出しは、立ち姿勢(構え方)、床の蹴り方、ステップの切り返しを意識する。
以前は、大きいスタンスの構え方が多かったが、相手が打つ前に細かいステップを入れたり、タイミングを調整してから
スタンスを広げる動き方も増えてきている。
西本拳太選手のように、身長が高く手足が長い選手は、レシーブ時はスタンスを広げて重心を低くして構えている。
逆に、スピード重視の渡邉航貴選手は、相手が打つ前までスタンスは狭く、打つ直前に広げて細かく足をさばいてレシーブしている印象だ。
体が大きい選手やパワーがある選手は、少ない歩数でレシーブができるので、スタンスを大きく取って構える方が効果的。
重心が低く、ヒザを軽く屈伸した状態から動き出せるので、無駄な動きは少なくなる。ただし、1歩で消費する力は大きく、
レシーブ後に戻るときもパワーが必要になる。
スピード重視の選手や小柄な選手は、細かいステップで動く方がレシーブしやすい。
足の出しやすさを重視した場合、相手が打つ前はリラックスした状態で構え、相手が打つタイミングに合わせて足を広げる。
ヒザを曲げるときの屈伸する力で床を強く蹴り出して 離隔ションスタートの加速につなげていく。
どちらにしても動き出す前は屈伸した状態なので、重心の高さは大きく変わらず、自分にとってどちらのスタンスが動きやすいかを考えて、
調整してもいいのでは...。
●蹴り出す強さにこだわる。
進む方向に対して推進力をどう生み出していくかを考えたとき、体の重心移動や床の蹴り方が大事になってくる。
特にスマッシュレシーブは速いショットに対しての動きなので瞬発力が必要。瞬発力を引き出すには、床を蹴る力にこだわろう。
例えば、フォア側にきたスマッシュに対して、右利きの人は左足で床を強く蹴り出して体をシャトルに寄せる。
強く蹴り出したいときは接地時間が長い方が床からの反動は受けやすい。
一方、接地時間が短いと、床枷の反動は大きくないが、リアクションスタート(動き出しのスピード)は速くなる。
この床を蹴る(接地している)時間は1秒くらいがいいのか、0.7秒くらいがいいのか、体の大きさやプレースタイルに合った蹴り方を
覚えることで、レシーブに対する反応も変わってくる。
レシーブの動き出しが遅い人は、左足の蹴り出しが弱い場合が多い。しっかり蹴ることで、細かなステップもしやすくなるので意識しよう。
●素早く足を出せる準備をする
ステップの切り返しは、レシーブで足が出ない人ほど意識して欲しい部分だ。
最近、トップ選手のプレーを見る中で、ダイビングレシーブをする選手も増えたようなイメージだ。
ダイビングレシーブがいいか悪いかは別として、飛び込まなくてもいいように、予測力や反応速度を高める練習をしておいた方がいいのでは...。
レシーブの反応が遅い遅い人の傾向として、そもそも足がスムーズに出ないことか多い。
足捌きが遅いと、手だけが先に反応してしまう。
それが、レシーブが安定しない原因になってくる。レシーブは、しっかり足を運んで打つことが大切で、
パッと足が出せるように、細かなステップワークに取り組んでおこう。
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