睡眠不足がまねく悪影響・・睡眠時間が短いと、日中の眠気が強く、疲れが取れにくくなる。
また、キレやすくなる。あるいはボーッとしたり、忘れ物が多かったり、人の話を聞いていなかったりなどの
不注意症状が目立つといわれる。
睡眠時間が短かったり浅かったりすると、注意や記憶力に関連する神経のネットワークの機能が一時的に低下する。
睡眠のリズム・・睡眠は、脳や体の状態の違いから、浅い睡眠(レム睡眠)と不快睡眠(ノンレム睡眠)
に分けられる。
レム睡眠では脳が活発に働いていて、記憶の整理や定着が行われるが、体は最も休まる時間だ。
一方、ノンレム睡眠では大脳も休息していると考えられ、脳や体の疲労回復に重要とされている。
就寝するとまずはノンレム睡眠で一気に深い眠りに入り、1時間ほど経つと徐々に眠りが浅くなり、レム睡眠へと移行する。
その後はまたノンレム睡眠に移行して深い眠りに入った後、眠りが浅くなってレム睡眠に移行する。個人差はあるが、
このような約90分のサイクルが、一晩に3〜5回ほど繰り返される。
このノンレム睡眠中にホルモンが分泌され、スポーツを行っているのであれば、パフォーマンスに少なからず影響する。
バドミントンへの影響・・バドミントンが対人競技で、相手が次にどのように仕掛けてくるかを
みて反応するというように、ゲームスキルを伸ばすためにも睡眠が大事になってくる。
身体能力だけではなく、判断や駆け引き、物の知覚などは、睡眠不足状態や自分の合わない時間帯にやっていると低下する。
練習計画との関係・・朝練には向き・不向きがある
学業とスポーツ活動を両立しなければならない点で、本来なら長めの睡眠時間が必要な子ども達・生徒の時間が
限られてしまっている現状は、少なからずある。
夜バドなど激しい運動をして深部体温が上昇したり、夕食の時間が遅くなったりすると、寝ようと思ってもなかなか眠れない。
また、部活動で朝練を行うことも...。始業前に練習するためには、その分早く起床しなければならない。朝練で
練習時間を確保することで、技術的には上達するかもしれないが、睡眠時間は確実に短くなってしまう。
そもそも生徒には朝の苦手なタイプも多い? 高校生や大学生では夜型の人も多い。体内時計が夜型の場合、
早朝からの練習で調子を崩す恐れがある。
なお、体内時計の指向性は年齢によって変化していき、年を取るとだいたい朝方になってくる。夜型のピークは
10代だ。
自分が朝型か夜型か興味がある人は、「朝型夜型質問紙」というアンケートをやってみよう...。
★あなたの睡眠に問題がないかを判定するには「ピッツバーグ睡眠調査票」
★自分の本当の活動/睡眠のタイミングを知るには「ミュンヘンクロノタイプ質問紙」