睡眠の重要性を知ろう![後編]
 いいパフォーマンスはいい睡眠から(^O^)

 日中の活動をより活発にし、競技パフォーマンスを高めるためには、十分な睡眠がカギとなる。
しかし、睡眠が足りていない人が圧倒的に多いのが現実。自分にとって必要な睡眠時間を確保するとともに、 目覚めの良い良質な睡眠をとるためには、どうすればいいのだろうか。
 後編では睡眠を高める方法を見ていこう。

休日の寝だめは有効か?・・睡眠不足を解消するための手段の一つが昼寝。
 ただ、学校に通っているときに昼寝をするのは難しい。やはり、夜にまとまった睡眠を確保することが大事だ。
 休日にたくさん寝るという人もいるだろうが、休日だからといって寝坊しすぎるのはよくない。
例えば、休日にいつもより3時間以上遅く起きると、睡眠不足は一時的に軽減するが、生活リズムに乱れが生じて、健康的にも、日中のパフォーマンス的にもよくない。
 休日になると昼頃まで寝てしまうと、そうすると月曜日からのリカバリーが難しくなる。夜にしっかり眠れるのであれば、1〜2時間の昼寝もOKだが...。 休日には若干増えるものの、特に中高生は睡眠時間が少ない傾向にあると指摘されている。

睡眠の質を高める・・4つの工夫で体内時計を整える。
 睡眠の質を高めるに、4つの工夫で体内時計を整えてみよう。日頃から意識できるとよい...
・・朝の光は睡眠によい影響を、夜の光は悪い影響を及ぼす。
 メラトニンという睡眠物質は、光を浴びてから15時間ほど経過するとピークに達する。そのため、朝日を浴びると夕刻の寝付きもよく、睡眠も深まるといわれる。
ところが、夕方以降に光を浴びると 反対に働いてしまう。夜に、明るいコンビニや学習塾が睡眠にとってよくないといわれるのは、そのためだ。
食事・・食事も体内リズムを規定する因子の一つだ。
 タイミングが重要で、食事のリズムを一定化するにもいいかも。姓チョキは成長期は特に、1日3回の食事をしっか摂ること。
朝は食欲がないとか、遅刻しそうだからなどといった理由で欠食しがちだが、軽いものでもよいので、必ず口にして腹時計を起こそう。  逆に、寝る直前の食事は腹時計を狂わせるので、寝る3時間くらい前には食事を済ませるように。
 食事内容に関して、メラトニンという睡眠物質がつくられるアミノ酸はブレインフード[脳の働きを活性化させる効果が期待されている食べ物]といわれるナッツやバナナがよいとされている。
その他、タンパク質やオメガ3脂肪酸*などの栄養素なども意識的に摂る。偏食しないように注意しよう!
運動のタイミング・・運動も体内時計に大きな影響を与える因子だ。
 運動後は、2時間ほど経つと眠くなるが、夜遅い時間帯の運動は交感神経が活性化して体が目覚めてしまうので、あまりよくない。
眠りが浅くなる原因にもなるので、就寝の2〜3時間前までに運動は終わらせよう。
コミュニケーション・・コミュニケーションも体内時計を左右する。
 人と話すことは、ストレスの緩和にもつながる。過剰な会話をする必要はないが、適度なコミュニケーションがほしいもの...
家族と、チームメイトと、ほどよいコミュニケーションを意識しよう。

*オメガ3脂肪酸
 脂肪酸は脂質の主な構成要素で、他の様々な物質と結びつくことで脂質を形成する。そして脂肪酸は体内で以下の働きをするので、人の健康に不可欠な存在。
・身体活動のエネルギー源、・脂溶性ビタミンの吸収を促す、・体の細胞膜、核膜、ホルモンなどを構成、・寒さや物体と衝突など、外部からの刺激からの保護など。
 脂肪酸の中のオメガ3脂肪酸は、植物由来のαリノレン酸、魚介由来のDHA、EPAの3つの成分に分けられる。αリノレン酸を含む食べ物は、くるみ、アマニ、エゴマなど。
DHA・EPAはイワシやサバなどのいわゆる青魚に多く含まれる脂肪酸。
・オメガ3脂肪酸の効果
 αリノレン酸は、アレルギー原因物質を抑制したり血圧を下げたり、血栓予防の効果もあるので生活習慣病の予防。
一方、DHAは脳神経を活性化し、記憶力の向上などの効果があり、EPAは血液をサラサラにする作用によって動脈硬化を防ぐため、心筋梗塞や虚血性心疾患の予防効果が高い。
・筋トレ時の筋肉痛に効果
 スポーツをしてEPAを摂取した場合とそうでないケースを比較すると、48時間後には摂取した選手において筋肉痛や痛みの減少がみられた報告例もされました。
 人によって個人差があることはもちろん、日々の食事内容が悪かったり、運動が少ないなどの理由で、オメガ3脂肪酸を摂取しても思った効果が出ないケースもあるが、 普段の食事の見直しと適度な運動を続け、生活習慣の改善を図るようにしょう。

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