実戦ルール(93)大声を出して相手のプレーを止めた時の判定は?
 競技規則・第13条「フォルト」・第4項「インプレーで、プレーヤーが (5)大声や身振りなどの動作をして、故意に相手の注意をそらしたとき」とある。
 今回の判定は、プレーヤーが故意に大声を出し、それによって相手の注意をそらしたと主審が判断した場合、大声を出した側のフォルトになる。
その他、ラリー中に、相手を欺くような声を意図的に発することもフォルトの対象となる。[公認審判員規程第5条 第9項(1)C] プレーヤーがシャトルを打とうとしているとき、または相手がシャトルを返した後に「フォルト」などというのは意図的に相手の注意をそらしているものとみなす。
 今回のポイントは、ラリー中の危険性を判断するのは主審だということだ。主審が「フォルト」または「レット」と コールするまでは、プレーを継続することだ。

 ネット前で打とうとしたBは「ストップ!」とという声に対し、驚いて打つのを止めた。問題は、自分のエンド側に落ちたシャトルは、どちらの失点になるのか。
本来は、主審が、Dの大声によってBの注意がそらされたと判断した時点で「フォルト」とコールすべきだった。
 今回、素早い判定ができなかったが、主審が、Dの大声によってBの注意がそらされたと判断したのであれば、シャトルがコート内に落ちた後、 直ぐにD側に「フォルト」をコールする。 この時、「Dの大声がBの注意をそらした」と説明しておく。メガネが外れたことが危険かどうかを 判断するのも主審であることも伝えること。
 ラリー中の声に関するルールは、相手の注意をそらすものはフォルトの対象だが、ダブルスのパートナーに対しては声をかけても構わない。[公認審判員規程第5条 第9項(1)B]
主審はしっかりと判断する必要があることを理解しておかないといけない。

 ちなみに、CのメガネがA・B側のコートに入ってしまい、A、Bがそのメガネを踏む可能性のあるときは、主審は「フォルト」とコールする。 これは、Dの大声とは別に、メガネがA・Bの正当なストロークを妨害したことに対する判定だ。
(~_~)競技規則の第13条 フォルトと第14条 レットは、主審はもとより、プレーヤーも熟知しておくべき大事なルールです!
  ▽第13条 フォルト ▽第14条 レット も参考に

▲戻る