今回の判定のポイントは、この競技規則15条第1項を、主審がしっかりと把握しているかどうかである。
通常は、「ラケットがネットを越えたらフォルト」と考えるはず。
これは、競技規則13条 フォルト・第4項(2)「インプレーで、プレーヤーがラケットまたは身体で、
ネットの上を越えて、少しでも相手のコートを侵したとき、また、ラケットとシャトルとの接点が、ネットより打者側でなかったとき」というルールにそった
判断になるので、間違いではない。
ただし、この項にある"インプレーで"という部分を見落とすと、間違った判定を下すことになってしまう。
つまり、インプレーでない状況では、プレーヤーがラケットまたは身体でネットの上を越えて、少しでも相手のコートを侵したとしても、主審はフォルトにしない。
Bの打ったシャトルがネットの白帯に当たる瞬間までは、"落ち始めていない"のでインプレー。しかし、シャトルがネットに当たり、
打者側(B側)のコート面に落ち始めたのなら、インプレーではないのでBのフォルトとなる。
この判定のポイントは、Aがネットを越えたタイミングで、シャトルがどのような状態にあったかが判定のポイントになる。
間違いやすいのは、シャトルがネットに当たっても、コート面に接するまでインプレーだと勘違いしがちだ。
(~_~) Aの「ネットを越えていない」との主張に対しては、主審は ラケットが越えたタイミングには まだ
インプレー中であったので「フォルト」とコールしたことを説明する。
主審が見て判定することが原則なので、
触れた瞬間を見ていないのに「ネットが揺れていたから」などという状況で判定はしてはいけない のはもちろんのこと。