実戦ルール(89)選手の判断でラリーを止めてしまった時の判定は?
競技規則・第13条「フォルト」・第3項(3)「インプレーのシャトルが (4)プレーヤーの身体または着衣にふれたとき」とある。
今回の判定は、シャトルをキャッチしてラリーを止めたA、B側のフォルトをとり、C、Dに側のポイントになる。
"シャトルがプレーヤーの身体にふれた"ことが根拠となる。仮に、手でキャッチせずに、ラケットでキャッチした場合は、同条・
第3項(6)「1回のストロークで、ラケット上に捕らえられ保持されて振り投げられたとき」が適用される。ラケット面の上に
シャトルが乗った状態は、(通称)ホールディングの反則になることを覚えておこう。
気になる点は、プレーヤーがケガをした状況でも、この規則を適用するのか、という点。
ラリー中とはいえ、ケガで倒れたプレーヤーがいれば止めるべきと考えるかもしれないが、
その判断を下すのはプレーヤーではなく、
主審なので、プレーヤーは自身の判断でラリーは止めず、主審の判定が出るまでラリーを続けることになる。
主審は、プレーヤーが急に倒れ込んで、そのプレーヤーの生命の危機につながると判断すれば、すぐに「レット」とコールしてよい。
まわりに大きな影響がないと判断したのであれば、プレーを継続させる。
そして、今回のようにプレーヤーが勝手にラリーを止めた場合は、すぐに「フォルト」をコールする。フォルトの理由を尋ねられたら、
レットの判定をするのは主審であることをきちんと説明すること。
もし、ラリーを止めたプレーヤー側から「相手が倒れたのでラリーを止めた」と言われても、競技規則に沿って判定したことを説明しよう。
似たようなケースとして、隣のコートからシャトルが入ってきた時の判定がある。
公認審判員規程第5条 第9項(1)Aに「シャトルが近隣のコートから侵入してきても自動的に『レット』とみなさないものとする。
もし、侵入してきたシャトルがプレーの邪魔になったり、注意をそらしたりしないと主審が判断した場合は『レット』をコールしない」とある。
プレーヤーの判断で止めないようにしなければいけない。
(~_~)競技規則の第13条 フォルトと第14条 レットは、主審はもとより、プレーヤーも熟知しておくべき大事なルールです!
▽第13条 フォルト ▽第14条 レット も参考に