今回の例では、選手から最初にあった汗拭きの要求には許可しているが、2回目の要求には許可を出さず、ウェアで拭くように指示している。
主審は、あえて「ウェアで拭いてください」と伝える必要はなく、選手は手の汗が気になればウェアなどで拭くはず。
また、汗を拭くためのタオルの使用や給水は主審の許可を必要とするが、試合の流れを中断しない限りであれば、
主審の許可がなくても素早いタオルの使用は可能である。[公認審判員規程第5条 第10項(3)@]
この「素早い」という表現は人によって受け取り方は違うが、次のサービスが始まる前に、さっと汗を拭く程度なら
問題ないとされる。
今回の例の2回目は、素早くコート内に戻れるのであれば、主審に許可を取らなくても良かったケースだといえる。
次に、「汗をまき散らす行為」では、手の汗をコート内にまき散らしたのは"不品行な振る舞い"になる。
さらにこの後、汗をモップや
足で拭く時間を取ったりすると"遅延行為"となる。
コート内に故意に汗を散らした時点で、主審はすぐに選手を呼んでイエローカード、もしくはレッドカードを宣告する。
以前(数年前)までは、手で拭った汗をコート外にパッと飛ばす行為が頻繁に見られた。
当時はこの行為に対する規定がなかったが、
公認審判員規程第5条 第9項(1)Eが追加された。
(@_@)汗を拭うのではないが、ギリギリのシャトルを故意に飛び込んで、その後に汗拭きのモップを要求するケースについては、
判断に迷うこともある。
試合の流れや選手の行動をみて総合的に判断し、遅延行為に関しては状況に応じて対応することになる。