実戦ルール(81)シャトルが接地したシーンが不明だった時の対応は?
公認審判員規程第5条 主審への指示事項 の項目を見てみよう。
第8項(1) 主審は、シャトルがライン近くに落ちた場合は常に線審を注目しなければならない。
また、ラインからどんなに遠く離れて落ちた場合でも同様である。線審は本条第8項(2)(3)(4)の場合を除き、判定の全責任がある。
第2条・第5項に サービスジャッジや線審が判定できない時は、主審が判定する。主審も判定できないときは「レット」とコールする(以下略)
とある。
シャトルがコートに落ちたと同時にラケットですくい上げる場面は、普段の試合でもよく見かける。
主審、線審から見て、シャトルがコート面に接地したのが先であれば、シャトルの「イン」または「アウト」の判定の対象となる。
逆に、シャトルがコート面に接地していなければ、それはインプレーなのでラリーは継続されていることになる。
今回の例のように、ドロップを打ったBが、「決まった」と判断し、Aから打たれたシャトルをキャッチしている。
この動作を見て、主審がBのポイントをコールしているが、これが間違いだ。
主審は選手の行動を見て判断するのではなく、事実を確認しながら、線審の判定を見て判断しなければならない。
第8項(1)後段に、主審は、シャ・・・・。また、ラインからどんなに遠く離れて落ちた場合でも同様である との規程で、シャトルが
インかどうかの判定はまず線審が行うので、主審は線審の合図を確認する。
ポスト付近は主審から近いことから、主審が線審の判定を見ずに判断していることが多いようだが、線審に判定の全責任がある ことから、
シャトルの接地した位置に関係なく線審が判定するのが規程だ。
今回は、Bがシャトルをキャッチしてラリーが止まってしまった。主審は、シャトルが「イン」と判断していたら
Aの質問に対し「イン」の判定を伝える。もし、判断が曖昧であったなら、「レット」とコールし、ラリーをやり直しにする。
あきらかに、シャトルが接地前に返球されていたと判断したならば、ラリーを止めたBのフォルトとなり、Aのポイントとなる。
(~_~) プレーヤーがイン・アウトを大声でセルフジャッジし、線審の判定に影響を及ぼす行為に対して、
主審はプレーヤーを注意しなければならない。「線審が判定する前に、叫んだり合図を出さないでください」とプレーヤーに注意しよう。