実戦ルール(76)シャトルが身体や衣服に当たったときの対応は?
今回問題になっているのは、シャトルが身体や衣服に当たったときの対応と、主審から見えなかったときの対応の2点。
競技規則第13条フォルトの項目で、第3項(4)「インプレーのシャトルがプレーヤーの身体または着衣に触れたとき」と記載されている。
ラリー中のシャトルが身体や衣服に当たった場合、判定はBのフォルトとなる。この項目についての例外規定はなく、髪の毛でも衣服の裾でも、主審が当たった瞬間を目視したのであれば、すぐに「フォルト」とコールしなければならない。
「偶然手に当たって相手コートに入ってしまった」場合も競技規則上フォルトである。
次に、シャトルが身体に当たった瞬間が主審から見えなかった場合の対応。今回Bは主審に背を向けた状態でレシーブしたため、その瞬間は主審は見えていなかったので
主審はBがレシーブしたと判断。シャトルがAのコートに落ちたため、Bのポイントとなった。
競技規則第17条 第5で「審判員の判定は、その審判員の責任とするすべての事実に関して最終のものである」が適用され、主審が見たことを事実として判定する。
この判定に対してAのように、Bが衣服に触れたことを主張したが、主審が見えなかった事実を「見えた」ことにするのは適切ではない。主審はBに対して、
確認することはできるので、今回の対は正しかったといえる。
この確認に対して、Bが当たったことを認めた場合は、主審は直ぐに”Bのフォルト”と訂正してAのポイントにする。もし、当たっているのに「当たっていない」と
ウソを突いた場合は、主審は見た事実で判定しなければならないため、最初の判定通りにBのポイントで進めることになる。
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もし、線審やサービスジャッジの位置からBに当たった瞬間が見えたとしても、越権行為になるのでそれを主審に伝えてはならないし、主審もそれぞれに尋ねてはいけない。