実戦ルール(69)サービスを打つタイミングやレシーブが構える時間について
競技規則第9条第1項で「正しいサービスとは、(1) サーバーとレシーバーがそれぞれの態勢を整えた後は、両サイドともサービスを不当に
遅らせてはならない。」とある。
床に落ちた汗をシューズ裏で拭くレシーバーに対して、待ちきれなかったサーバーが早いタイミングでサービスを打っている。
主審はレシーバーの体勢が整っていないと判断したため、「レット」とコール。サービスのやり直しをさせたので、レシーバーが床を拭いていた時間は
許容範囲だったと考えられる。
もし、主審が許容時間ギリギリだと判断したときは、「構えるのが遅いですよ」と注意を促したり、逆に許容できる時間内なのにわざとサービスを
打ったと判断したら、サーバー直接「レシーバーの態勢が整うまで、サービスを打ってはいけない」旨 注意する。
なかなかサービスの間合いがかみ合わなければ、両者を一緒に呼んで注意してもよい。
バドミントンは、サービスなどで「○秒以内に」という制限は設定されていないので、時間については主審の判断に委ねられている。
選手に注意するということは、主審の基準を示すことにもなるし、時間に関するトラブルを防ぐことにもつながる。
次に、今回のレシーバーがとった左手を上げるジェスチャーに対して、その手を下げたのでサーバーがサービスを打ったことを考えてみよう。
競技規則第9条第4項で「サーバーは、レシーバーが位置について態勢が整う前にサービスは始められないが、
サーバーがサービスをし、レシーバーが打ち返そうと試みた時は、体勢が整ったものとみなす。」という部分が焦点になる。
つまり、レシーバーの態勢が整っていないと主審が判断すれば「レット」。レシーバーが手を上げた状態でも、主審が"態勢が整った"判断したならば、
イン(またはアウト)とサービスについての判定をすることになる。
"手を上げているからサービスをしてはいけない" というルールは存在していないことは十分に留意しておこう。
ときおり試合中に見るこのジェスチャーは、選手同士がサービスの間合いを図るためにある暗黙の了解である。
主審は手の位置にとらわれるのではなく、あくまでもレシーバーの態勢が整っているかどうかに注視して、判断することになる。
レシーバーの態勢が整っていないのにわざとサービスを打つ行為は、
競技規則の「態勢が整う前にサービスを始められない」という部分に抵触するので、主審は「レット」とコールしてサービスをやり直しさせる。
(~_~) 選手は、明らかにレシーバーの準備が遅いと感じたら、イライラして抗議の意味でサービスをすることのないよう
精神力を鍛えよう! (笑)