実戦ルール(67)試合前に行なうトスの正しい対応は?
 競技規則第6条 トス 第1項「プレーが始まる前にトスが行われ、トスに勝ったサイドが次の(1)か(2)のいずれかを選ぶ。
(1)最初にサービスをするか、レシーブをするか (2)マッチ(試合)開始のとき、そのコートのどちらのエンドを選ぶか」 
第2項 「トスに負けたサイドは、残りを選ぶ」

 主審はトスの後、勝った側にどちらを選択するか聞かなければならないが、この時の聞き方がポイントになる。一般的には、「サービスにしますか?  レシーブにしますか? またはどちらかのエンドを選びますか?」と聞くのが、選手にとってわかりやすい聞き方だ。
「サービスにしますか?それともエンドにしますか?」という聞き方だと、レシーブを選択できるはずなのにサービスしか選べないと勘違いする可能性があるからだ。
 今回の例での「どうしますか?」という主審の聞き方では不十分だということが分かる。
 さらに、競技規則 第2項にはトスに負けた側の対応が記されている。負けた側は、(1)か(2)の残った方を選ぶことができるので、 勝った側がサービスまたはレシーブを選んだのであれば、負けた側は(2)のエンドを選ぶことができる。今回の例では、主審が負けた側に何も聞いていないので、 本来ならば「エンドはどうしますか」と聞いて、変更がなければそのエンドで、エンドの変更があれば荷物と一緒にエンドを移動させてから練習の指示、時間の計測する。 この時、コーチ席にいる人も一緒にエンドを移ることを忘れないように。
 今回の例以外にも、トスに勝った側がレシーブを選んだ後、主審が負けた側に何も聞かないでシャトルを渡してしまうこともある。これもダメで、シャトルを渡す前に 負けた側にエンドについて聞くべきなのだ。逆に、勝った側がエンドを選んだ場合は、前述の通り、負けた側に「サービスですか? レシーブですか?」と確認してから シャトルを渡すことになる。
(~_~) トスのやり方に特に決まりはなく、ジャンケンで問題はないが、大きな大会ではコイントスも増えている。なお、試合前の挨拶やトスは 日本協会ではネットを挟まずに、どちらかのエンドに集めて行うことを推奨している。体がネットに触れないための対策で、国際大会などでは一般的な形式になっている。

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