実戦ルール(62)コーチ席の人がコートに入ったときの対応
競技規則・第14条 レット「第2項 次の場合は「レット」である。(5)コーチによりプレーが中断されたり、あるいは、相対するサイドのプレーヤーが注意をそらされたと
主審が判断したとき」
試合のインプレー中のコートに該当の選手以外の人がシーンはあまりないはず。考えられるのは、隣のコートからシャトルが入り、それを取りに来た選手などだ。
隣のコートの選手がシャトルを取るために入っても、公認審判員規程第3条 第9項、
(1)Aシャトルが近隣のコートから侵入してきても、自動的に「レット」とみなさないものとする。もし、侵入してきたシャトルがプレーヤーの邪魔になったり、
注意をそらしたりしないと主審が判断した場合には「レット」とコールしない。
により、プレーはそのまま続行となる。
今回、コートに侵入したのはコーチ席に座っていたコーチだ。対戦相手のラケットにシャトルが当たった音が聞こえたことを理由に、フォルトと思いこんで「ストップ」と
声をかけて試合を中断させた。このケースにおける主審のとるべき対応は、ラリーを止めようとするコーチがコートに入った時点で、「レット」をコールすることだ。
ラリーの如何により迷わずレットをコールすべきである。
コーチ席に座る人(以下コーチ)の行動に関しては、コートの中に入る、入らないに限らず、インプレー中に選手の注意をそらす行動を取った時点でレットの対象となる。
例えば、インプレー中の選手に声をかけたり、インやアウトの判定を勝手に行うことなどもレットの対象となる。あと1点取れば試合に勝てる状況で、相手の打った球が
大きくアウトになると判断したコーチが、シャトルがコートに落ちる前に「アウトだ、よし!」などと喜んだりする、それによって選手がシャトルを見送った場合などが該当する。
コーチのアドバイスについては、公認審判員規程第3条 第12項、コートの外からのアドバイス(4)「コーチがプレーヤーの注意をそらしたり、プレーを混乱させるようなことが
あってはならない」と記され、同項(7)には、主審が「レット」とコールし、レフェリー(競技役員長)を呼んで対応することが書かれている。
その他、コーチ席に座る人は、インプレー中に立ち上がって他のコートに移動する行為も慎まなければならない。注意しよう。
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