実戦ルール(54)ネットや床を叩いた時の対応は?
競技規則16条 不品行な振る舞い 第6項、「プレーヤーは次の行為をしてはならない。
(4)競技規則を越えた不品行または不快な行動
ネット近くでミスをしたAは自分に怒ってネットを叩いた後、主審が注意をしている。その後、失点したAは床を叩いて主審から再度注意を受けている。
競技規則にある不品行または不快な行動とは、ネットや身体でネットなどのコート施設を叩く、耳障りな掛け声や叫び声を発するなとが該当する。
今回のAの行為は、選手が2回目に床を叩いた時点でイエローカードを提示して警告する。最初のネットを叩いたときに注意したことが主審として判断を
示したことになる。その注意後に、再び不品行な振る舞いをしたのでイエローカードの警告とし、さらに同様の行為が行われれば、次はレッドカードを提示して
フォルトとすることになる。
今回の注意後、2回目の床を叩いたときにも主審は注意で終わらせたが、「注意→注意」ではなく「注意→警告→フォルト」の流れが基本となる。
主審が注意や警告をする際は、選手を近くに呼び、冷静に対応する。「次に不品行または不快な行動をしたら警告やフォルトになる」ことを明確に選手に伝えるべきで、
曖昧さは、対戦相手も含めて審判と選手の信頼関係が崩れる元になので主審は毅然と対応すべきである。
ネットや物を叩く行為以外にも、シャトルを潰す、シャトルを蹴る、相手に向かってあからさまにガッツポーズなどの威嚇をするなどが該当する。
競技規則16条 第6項(3)相手に対して下品で無礼あるいは不適切な態度、言動もダメ。見苦しい服装でプレーする、審判員や観客に対して横柄な振る舞いをしたりする行為
も違反の対象になるので主審だけではなく、選手ひとり一人が気を付けるべきマナーだ。
※かつては汗をぬぐってコート内外に投げ捨てていたが、2018年のルール改訂の際に不品行な振る舞いの対象になったので要注意。
(~_~)公認審判員規程・第3条・第16項(1)に「主審は、プレーヤーのコート上の振る舞いが、常にスポーツマンシップに則った立派なものに
なっていることに注意しなければならない」とある。
主審の判断が重要なことが明白だ・・・