実戦ルール(51)シャトルがラケットをかすめたときの対応は?
選手同士で「当たった」「当たっていない」と言い合いにならないように主審はしっかり対応しよう。

 まず、競技規則13条 フォルト第3項(9)で、 「インプレーのシャトルが、プレーヤーのラケットに触れて、相手のコートに向かって飛ばなかったとき」という項目がある。
本来なら、「ラケットに触れて、相手のコートに向かって飛ばなかった」ため、主審がすぐに「フォルト」とコールしなければならない。
 しかし、今回はラケットに当たったと判定しておらず、プレーが続行されている。ラケットに当たったと判断したA・Bペアは、 Dの返球に反応しなかった。
 主審が「フォルト」のコールをしなかったことが原因の一つだが、公認審判員規程第4条 第7項に 「競技規則に違反していたかどうかわからなかった場合、『フォルト』とコールすべきではなく、そのままゲームを続行させる」とある。
つまり、A・Bが当たったと判断しても、主審が判定しない限りプレーは続けなければならない。コールされないのにプレーを中断すると、 今回のように「イン」と判断されたり、シャトルを手で取ったりすることでフォルトになることもあるので注意しなければならない。

 そのご、主審がA・Bペアか ら質問を受けた際には、当たったかが確認できなかった場合には「さわっていない」と応えるのが妥当だ。 いくら不安になっても、主審からCやDに当たっているかどうか聞くことは絶対にしてはならない。
ただし、Cの側から「当たっていた」と申告された場合は、C・D側をフォルトにして、A・Bのポイントにする。
(~_~)主審が「フォルト」のコールをしなかったことが大きな原因なので、シャトルをしっかり目で追うことと、 当たったと判断したらすぐ、「フォルト」とコールができるように意識しよう。

 なお、Cが触れた後にDが打ち返したことに対するフォルトも考えられる。これは競技規則13条 フォルト第3項(8)の、「プレーヤーとそのパートナーによって 連続して打たれた」のいわゆるダブルタッチのフォルトになる。これも覚えておこう。

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