主審は、インプレー中に起こった不測の事態や突発的な事故に対して、レットにするかしないかを判定しなければならない。[競技規則第14条 レット 第2項(7)]
その判断材料の一つに"対戦相手が危ない(ケガをする可能性)または対戦相手が不利を受ける可能性がある(コインの音で驚く)"というのがある。
今回の小銭が落ちて、相手コートに入ってしまった場合、主審が「これを踏んでケガをする可能性や、プレーの妨げになる」と判断するとレットをコールする
必要がある。
では、相手のコートに入らなかった場合、相手に不利な状況が起こっていないと主審が判断すればレットをコールしない。これは不利になったら物を落として
レットにしてもらうのを防ぐためだ。お金以外のコンタクトレンズ、携帯ティッシュなどを落としたときも、即レットとはならないと覚えておこう。
ただ、物が落ちて対戦相手の注意が削がれたときはレットの対象になることがある。大きな音がしたり、コインがフロアーで回転したり、相手コートに入っていなくても
相手が気を遣ってプレーを緩めたり、ケガをしないよう配慮したと判断できる場合は、主審はレットをコールして良い。ただ、気が付かずにラリーを続けている場合は
インプレーとして継続する。
今回の注目点は、「主審がゲームを止めない限りシャトルはまだインプレーということになる」ので、プレーヤーは自分の判断で
プレーを中断してはいけない。自分で勝手にラリーを止めると不利になる場合もあるので、主審のコールがあるまではラリーを続けること。
主審は、状況を素早く的確に掴み、毅然とした態度で判定を下すこと。
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