基本技術の"常識"を再考察-2-
 -1-で考察したきたが、-2-では動きやすさにつながる"構え"をつくるため強化策をみていく...。

(2)構え方のための強化策
[強化1] 腹斜筋を鍛える
 腹筋の中でも、体の側面にある腹斜筋を鍛えることで、構えからのスムーズな動き出しにつながる。
 一般的な腹筋トレーニングは、体を前後に動かす動作に効果的だが、腹斜筋を高めることは左右や斜め後ろ方向への反応や 動き出しに効果がでる。
 腹斜筋を鍛えるトレーニングはいろいろあるが、ここでは3パターンを紹介しておきたい。
[サイドクランチ] 体を床に横たわらせて両膝を曲げる→床側の手は腹斜筋(脇腹)、逆側の手は頭の後ろに当てる→脇腹を締めるように上体をゆっくり起こす

 これをゆっくり繰り返す。逆側の脇腹も行う。[脇腹の伸び縮みを意識するのがポイント]
[サイドプランク] 体を横たわらせて両脚を伸ばす→床側の前腕で支えて体を床から離す→体軸が一直線になった状態をキープする

時間は各自で設定する。逆側も行う。[体軸を意識して、脇腹や腰が落ちないようにするのがポイント]
[ツイストクランチ] 仰向けの状態から、両手を頭の後ろで組む→左ヒザを上げて90度に曲げる(右脚も床から離す)→曲げた膝頭に右ひじをタッチさせる
→(逆に)右ヒザを持ち上げて(左脚も伸ばして床から離す)→右膝頭に左ひじをタッチ ※これを繰り返す

[体が動かないように固定しながら上体をひねるのがポイント]

 他にも腹斜筋を鍛えるには「サイド・ニートゥエルボー」「ひねり・アブアイソメトリック」や下半身を同時強化できる「ツイストランジ」などいろいろあるので、 興味ある人は調べてみてください。

[強化2] フットワークで構え方を見直す
[逆方向指示フットワーク] 普段のフットワーク練習から逆をつかれた状況を想定した練習を繰り返し行うことで、動きの対応力だけでなく、 動き出す前の構え方も全方向に動きやすい姿勢をとるようになってくる。
 逆を衝かれた意識、対応が大事。反対に重心が動いたら、一度重心を戻してから反指示の方へ動く。
[構えが悪いと対応が遅れるので、この状態を確認して構え方を見直してみよう]

[思考] リラックスした構えの取り方
 レシーブが苦手な人や強い相手と対戦するときほど 「ちゃんと返そう」と力んでしまいがち。脇が締まってラケットを握りすぎて振りにくくなっていたり、 シャトルを見ることに意識しすぎてリズムを取らず、足裏全体がベタッと床に着いて動き出しが遅くなったいたりする。
 力みのないリラックスした構えを考えてみると、相手と実力差があったり、速い球は打ってこない時など受ける側は、 自然とリラックスしている。これは速い球が来ても「レシーブできる」自信があるからだ。さらに相手の打ち損じや正面以外のコースに対応する準備ができていれば どんな球にでも対応できる[気持ちと構え]が自然とできるわけだ。
 相手や自分の強い・弱いの先入観で力むよりも、取れる自信や余裕を持って構える方が、効果的にはよい構えにつながりやすいハズだ。

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