from 再春館製薬所

強くなるためのQ&A [2]
 バドミントンを始めた頃は打つだけで楽しかったのに、上達するに従って「このプレーが出来ない」「なかなか勝てない」といろいろな悩みが 生まれる人も多いハズ。そんな悩みに、このたび再春館製薬所の指導陣が回答している記事の第2弾!
Q5]山口茜選手のようなプレーがしたい。
 ans. フットワークを使って、シャトルの下に入る。
 相手のクリアーやロブなどに対して、いつもシャトルの下に入るように動くのが重要。苦しい状況からでも押し返すことができるのは、体幹が しっかりしており、打ったあとの戻りを意識している。多少追い込まれても体は後ろに残らず、上体が前に出るように打っているので、次の動き(戻り)が しやすく、相手が打つ前に構えて準備することができる。
修正;タッチの早さを意識する・・・山口選手は、サイドへのスマッシュなどに対して早いタッチでネット前に流すイメージを持っている。 打点が後ろにならないように、腕とラケットを伸ばしながら、体の横、または前でとらえて対応する。相手スマッシュの力を利用したレシーブだ。
 ポイントは、シャトルを待ちすぎると打点が後ろになるので、まずはシャトルに対して足を出す前にラケットを出す。まずはストレートに返す練習をして、 できるようになったら、当てる瞬間に手首を内側に入れてコントロールするとクロスに打つことができる。

Q6]ダブルスで、クロススマッシュを打った後の動き方がわからない。
 ans. 打つ位置や相手のポジションも考えて動く。
 スマッシュのコースは、ストレート、センター(内側)、センター(外側)、クロスの4つがある。
バック奥から後衛がストレート、センター(内側)へスマッシュを打ったときはあまり動かずに、また、センター(外側)、クロスをねらった場合はセンターラインに近づくように 動く。より後方からクロスに打つのであれば、逆サイドへのカウンターレシーブを警戒する。
 レシーブ側のセンターが大きく空いているときはセンター攻撃を増やすことも考えられる。先の図でストレート、センター(内側)のコースをねらうと 相手から返ってくるのはストレート系。センター(外側)、クロスのコースをねらうとクロス系の返球が多いと考えられる。
point;大きい球は後衛と役割をはっきり決めておくとよい。

Q7]ダブルスのノーロブを詳しく知りたい。
 ans. ペアにあったノーロブを使おう!
 言葉通りにはノーロブとは「ロブを上げない」ラリーのこと。これには大きく2つのタイプがある。一つは日本代表の園田/嘉村ペアのタイプ。 二人の動きのスピードを生かしてローテーションしながら、ドライブやプッシュで前に、前にと攻め込むもの。ペアの運動能力やスピードが近いとうまくハマりやすいが、 展開が速いのでリスクも大きい。
この攻撃は、その場で止まって打ち合うのではなく、前に詰めながら攻撃するローテーション。一人が動けば必ずパートナーが空いたスペースをカバーすることが求められる。 しっかりとした意思疎通がないとカバーが遅れたり、攻撃の主導権を相手に奪われてしまう棄権もある。
 もう一つは、前衛と後衛の役割をはっきりさせて、戦略としてノーロブを使うタイプ。ドライブなどの早いタッチではなく、簡単に上げないラリーを基本軸に考える。
トップ&バックが基本。前衛の動きと後衛のつなぎ球の質が生命線。後衛は、上がってきた球はスマッシュ、低いレシーブやハーフ球などは、無理にドライブで攻めこまず、 ネット前に落とすつなぎ球もいくつか用意しておく。単につなぎ球ではなく、前衛に決めさせるためのコース・質にこだわる。攻撃を維持するためには前衛のポジショニングが重要。 ただ、後衛が打った球に対して、前衛が動いて相手にプレッシャーを与えて、ヘアピンなどのネット廻りを打ちにくくする。ロブやハーフ球などで逃げるようにショットを 打たせて、ノーロブ攻撃が維持できる。 当面はこの後者のノーロブから習熟しよう。

 早いローテーションで攻撃を維持するタイプ、トップ&バックの形で攻めるノーロブも必ずリスクがある。
 トップ&バックの場合、こちらがロブを上げてサイド・バイ・サイドになったとき。攻守が切り替わる瞬間は態勢が整っていないことが多く、ミスや甘い返球が増える。
攻撃を特化しているトップ&バックの陣形はディフェンスに弱い。このことはきちっと把握しておくこと。
トップ選手の試合の映像などで攻守の切り替えなどに注目し、攻撃から守備に回るとき、どういう動き・ポジショニングを参考にしよう。

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