勝つための「戦い方」(1)
 バドミントンは対人競技である。当然、相手によって戦い方が変わってくる。その戦法は二つ。 相手の得意を封じるか、相手の苦手をつくか。(1)では相手の得意を封じる、(2)では相手の苦手をつく方法を考えてみよう。
相手の得意を封じるには[相手を奥に封じ込めるのがシングルスのセオリー]
 試合前の基礎打ちだけでは相手の得意、苦手までを見極めるのは難しいので、試合のラリーをしながら適宜判断する。
自分が取りづらい球を出されたり、自分の得意ショットを返されたりしたら、それは相手の得意だと判断。それがわかったらどう封じることができるか考える。  相手のそのショットに全く反応できないようならば、まずは一歩でも足を踏み出すことを意識する。
ネット前が得上手い選手やスピードが速い選手には奥へ大きく押し込める戦法が効く。

試合前の基礎打ちで、自分がすべきことはクリアを多く打つことと入らないショットを知ることだ。
 会場の天井の高さを知るためにクリアを多く打つことが大切、実習棟で練習している選手にとって、高い天井は距離感がずれてタイミングがとりづらい。 このずれはクリアーを中心としたオーバーヘッドを多めに打とう。その上で、一通り色んなショットを打ってみる。日によっては入らないショットが出てくるかも しれない。そんなときは試合でも最初はミスしがちになるので、特に短いポイントの試合では、他のショットでラリーを続け、体が馴染んできたらミスしていた ショットも入るようになるものである。

相手が基礎打ちをしているときの見るポイントは、相手のフォームと動き、得意と苦手。
 上手な選手かそうでないかは、きれいなフォームで打っているかどうかが一つの基準になる。また、打った後に動いているかどうかでるわかる。 後ろで止まったままクリアを打っているより、1本打つたびに前に出ながら、また下がって打っている選手の方が上手な選手の可能性が高い。
 相手の得意と苦手を探すことも大事なポイント。初級者なら、苦手な部分でミスをすることが多くなる。が、基礎打ちだけでは相手の得意、 苦手までをすべて判断するのは難しいので、試合のラリーをしながら見極め続けよう。

相手の得意を封じよう
 クロスカットのうまい相手には、ノータッチで決められても、あきらめずに一歩足を出そう。だんだんと慣れてきて 当たるようになる。相手にとってはそれまで決まっていたショットが取られると精神的にダメージになる。
 相手の方がヘアピンがうまい場合には、ネット前の攻防では負けてしまう。初心者はなぜそのラリーに負けたのか分からないので、 何回もネット勝負になって失点してしまう。そんなときは、相手をネットから遠ざけるように奥へ帰すことを心がける。ダブルスのサービスライン程度に 後ろへ後ろへ配球して流れをつくっていこう。
 スピードが速い相手には、勝てないと諦めずに考えてみると、相手が速く感じるのは相手の距離から近いところへ返球してしまい、 ネット前から有効打を打たれている場合が多い。相手をクリアーとロブのコンビネーションで、相手を左右の奥に押し込んで前で決めることを展開してみよう!
 相手を奥に押し込む配球を何球か続け、相手も慣れてきたら、前に落とすショットをつなぎ球として使う。 そのときカットを落とそうとすると足が長くなり、効果的でない。相手をしっかり前に出させるために、前に落とすドロップが有効である。 相手の返球が甘くなれば、すかさず強打して仕留めること。

※クリアやロブで相手をしっかり奥へ押し込むには、しっかり飛ばすことが重要である。浅くなると逆に相手に主導権を 握られるので注意!後ろにしっかり下がるフットワークをよく練習して、素早くシャトルの下に入れるようオールクリアの練習など日頃から意識するのが大事。試合の時だけ 急に出来るわけはないので・・・

△もどる