★静的ストレッチと動的ストレッチ
 代表的なストレッチとして静的ストレッチ(スタティック)と動的ストレッチ(ダイナミック)がある。
スタティックストレッチは筋肉を伸ばしたまま静止するもの、ダイナミックストレッチは反動をつけるなどして動きながら行うもの。
練習の前も後もスタティックストレッチを行われる場面も多いが、スタティックストレッチは動きを伴わず、リラックスを誘導する作用があるため、 パフォーマンスを低下させるともいわれている。[光南の現在のストレッチは静的ストレッチ(スタティック)]
ウォームアップのためには動きの中で関節可動域を広げ、筋肉を温めるダイナミックストレッチでパフォーマンスアップの効果が見込まれる。


[1]その場でできるダイナミックストレッチ
 動き出すための準備・・・体を温めると同時に、動かしながら関節の可動域を広げるのが目的。
★スキャプラスライド「肩」10回・・・まっすぐ立ち、腰に両手の甲を当てる→肘を前に出す(背中・肩胛骨周りを伸ばす)→肘を戻す(両方の肩胛骨を中央に寄せる意識で)。

★エルボーローテーション「肩」前後10回・・・肩に指先を当てるように胸を張る→後ろから肘・肩をゆっくり大きく前に回すに出す→ 元の位置まで戻す。
前に回したら後ろも、肘の先端が大きく円を描くイメージで

★スコーピオン「体幹」左右10回・・・うつ伏せになり、Tの字になるよう腕を横に広げる→右足を左足側の床に向かってスイングする(右肩があまり浮かないよう) →かかとが床に触れたら、ゆっくりと元の位置に戻す。
右のあと左でも同様に行う。左右の柔軟性の差も確認できる。

☆姿勢を保つ「体幹」30秒3セット・・・両足を伸ばして座り、両肩の真下に両ヒジをつく→腹を引き締めて、尻を持ち上げる→頭から足まで一直線に。

☆殿筋・大腿後筋「体幹」15回・・・仰向けになり、両膝を曲げて、両手は床に自然に広げる、→腹を引き締めて、尻を持ち上げる→太モモと上半身が一直線に →[5秒静止]→ゆっくりとおろす。

★ドロップランジ「股関節・下肢」10回・・・両手を頭の後ろで組み、姿勢良くまっすぐ立つ→真上に軽くジャンプしながら両足を前後に開く→ 大きく開いて着地し、沈み込む(上体が左右にぶれないように)→軽くジャンプして最初の状態に戻す。
前に出す足を替えながら繰り返す。

★フロントプランク「体幹」30秒3セット・・・うつ伏せになり、前腕とつま先を支点にして体を支える(腹を凹ませる)→片方の手と対角の足を浮かせてキープする (体全体が1本の棒が通るイメージで)→同様に反対側の手と対角の足を浮かせてキープする。

★サイドプランク「体幹」30秒3セット・・・横向きで、片方の足と前腕を支点にして体を支える(下側の脇腹を意識し、胸を張る)→上側の足を上げて負荷をかける
同様に反対側も。

[2]動きながら行うダイナミックストレッチ
 実際に動きながら体を温めていく。
★フロントランジ「股関節・下肢」縦2面分を1往復・・・両手を頭の後ろで組み、軽く胸を張った状態で片足を前に(つま先は正面に向け、かかとから着地)→ 足を着いたら真下にしゃがみ込む(両方の膝が直角近くまで曲げる)→立ち上がったら逆足を踏み出し、同様に沈み込む(上体が左右にぶれないように)。
ゆっくり歩くように進む

★リバースランジ「股関節・下肢」縦2面分を1往復・・・両手を頭の後ろで組み、進行方向に背を向ける後方に片足を接地(フロントと同様上体が左右にぶれないように)→ 尻・太股の筋肉を意識し、スタート姿勢に戻す。

★ラテラルランジ「尻・太股裏」縦2面分を1往復・・・両手を頭の後ろで組み、進行方向に対して横向きに立つ→真横に向かって大きく足を踏み出す(重心は移動するが、 上半身は常に立った状態で)→着地したら膝が直角近くになるまで曲げ、一瞬止まってから最初に戻る→繰り返しながら横へ進んでいく。
帰りは逆方向へ。

★ストレート・レッグマーチ「尻・太股裏」縦2面分を1往復・・・立位から、両手を斜め前方に広げて前に踏み出す→踏み出した足を反対側の手に当たるぐらいまで 勢いよく振り上げる(振り上げた足のヒザは伸ばして行う)→リズムよくステップを踏み、反対の足を振り上げる。
上体が左右にぶれないように。

★バットキッカー「下肢」縦2面分を1往復・・・前方に走り出すようにスタート(軽く胸を張ったまま)→かかとが手に触れるように足を後ろに振り上げる→ 交互にリズムよく前進するステップを踏み、反対の足を振り上げる。

[3]シャトルを使ったメニュー
 通常の練習では「基礎打ち」として、試合では指定された練習時間内で、この項目からアレンジして実践しよう。
★ノックアップ「通常の基礎打ち」・・・試合会場の練習では会場の壁、天井、照明、風などを意識し、片方ではなく両方チェックする。
ドライブを中心に、試合でよく使うショットを一通り打つ。シングルス、ダブルスどちらにウェートを置くかで限られた時間を効果的に使う。
 ネットを越えてまっすぐ落ちてきたシャトルは押す感じで打つ。ネットに絡んで落ちてきたシャトルは引く感じ。「打点は低くなるけれど、回転が 安定するので、これも有りかな・・・」

★2:2のドライブラリー・・・左右にコースを狙いながらドライブでのラリーを続ける。ストレートとクロスを組み合わせてラリーを続ける。 コートに余裕があるときは1:1で。
ドライブは浮かさないように、ダブルス必須。

★2:2のプッシュ&レシーブ・・・片方がプッシュを打ち、反対側はレシーブ。ストレートとクロスを組み合わせてラリーを続ける。 コートに余裕があるときは1:1で。

★オールショート&ロブ・・・片方がカット、ドロップを打ち、反対側はロブ。ストレートとクロスを組み合わせてラリーまたはフリーで続ける。 1コートに2組が入れる。

★スマッシュ&ドライブ・・・片方がスマッシュを打ち、ドライブでのラリーを数本行う。その後、もう一方の選手がスマッシュを打ち、ドライブでのラリーを数本行う。 攻守交代しながら続ける。ドライブは浮かさないように、スマッシュは打った後、次の動作への準備が遅れないように。


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