★一流プレーヤーの巧をマスターする



フットワーク・・・奥原希望の柔らかな送り足
●奥原選手のフットワークは初動から踏み込みまでの動きにブレが少なく、体が安定している。安定した柔らかな踏み込み動作は 股関節と脊柱の使い方から生まれるので、送り足の強化と脇腹・股関節の柔軟性を高めることがポイント。
 ※動き出してから踏み込むまでの間の体勢で次の3点をチェックしてもらおう!
頭が上下に大きく動いていないか、左右にふらついていないか、踏み込んだ足は柔らかく着地できるか
 ※力みのない送り足のためには脇腹・股関節の柔軟性や腸腰筋の働きなどかポイントになる。
(1)土踏まずの真下にフェイスタオルを巻いて踏む。背筋を伸ばし60秒ほど深呼吸をする。片足ずつでも両足同時でも良い。
(2)床に広げたタオルを、足の指を使って引き寄せる。足の親指が腸腰筋とつながっているので意識して行うと良い。終わったら足の指を引っ張って伸ばしておく。
(3)うつ伏せになり、片足の股関節と膝を90度に曲げる。そこから両手で支え状態を起こす。曲げた側に視線を向けて脇腹と臀部を伸ばす。深呼吸しながら5秒キープ。
(4)仰向けになって両ひじを床に着け90度に曲げる。両足はそろえて伸ばす。体を反らして頭のてっぺんを床に着けたら、伸ばした両足の カカトを上げ、上下に5回動かす。
 (1)〜(4)のあと、フットワークで「体のブレ」がないかなどの確認をしておこう。

桃田賢斗のジャンピングスマッシュ・・・理にかなったスイングを何度でも
●桃田選手のスマッシュは体の反り・ひねりをしっかり使って打っている。ジャンプした状態でも体がブレず、 さらに腕のしなりうまく使っているので、体から腕まで理にかなった打ち方をしている。
 ※ボールを投げる動作で体の反り・ひねり、腕のしなりをチェックしてみよう。[体と腕の連動性]
(1)左手で右の鎖骨を確認しながら横に伸ばした右腕を内側・外側に大きくねじる。鎖骨が大きく動いていることを確認しながら肩甲骨も意識する。
(2)両手同時に(1)を行う。鎖骨から大きく動かすように意識する。内側にねじるときは骨盤を丸め、逆側にねじるときは背中を反らせる。
(3)立て膝の状態で背筋を伸ばし、片手を真上に伸ばす。そのままで腹を前に突き出すように体を後ろに反らし、5秒キープ。膝にしっかり体重を乗せること。
(4)腰を90度に曲げて背中を床と平行に保ち、パートナーに両手首を持って支えてもらう。伏せていた顔を上げて背中の伸び、股関節の入りを意識して息をはいて 伸ばしきる。足首と尻を一直線にするのでポイント。
 (1)〜(4)のあと、半身になって素振りをし、体の反り・ひねりなどがでてきたとかしなりを使っているのを他の人にみてもらおう。

早川/遠藤選手のレシーブ・・・腰を引かず、自由自在に体を動かす
●レシーブに定評のある早川/遠藤選手。速い展開の中でも常には体の柔らかさを保っている。股関節から体幹部まで自由に使えれば、展開の速いダブルスでも どんな状況でも打ちたい方向にしっかり力を加えたレシーブができる。
 ※腰が引けた状態では手打ちの状態になってしまうので、腰を引かずに懐をしっかり作るようにしよう。[股関節の安定性、体幹の自由度]
(1)レシーブ時の股関節の安定性をチェックしよう。自分のレシーブ体勢で腰が引けていないか、そこで体を押されたとき簡単に後ろに倒れないかをチェック。
(2)[骨盤の働き]両足を伸ばして床に座り、骨盤が立った状態にする。(両腕は胸の前で交差)座骨の力だけで前進する。腰が丸くなる人は膝を曲げてもOK。体が左右に揺れないように。
(3)[太もも裏]イスに浅く腰掛け、両足を伸ばし、カカトを床に着ける。太もも裏が伸びるまで体を倒して背中を反る。背中を丸めて骨盤から背骨を動かす。これを繰り返す。
(4)[脇腹]立て膝の状態から片足を前に出す。両膝とも90度行に保ち、肩・股関節・膝は一直線で床に着いた膝でバランスを保つ。骨盤から真横に倒し5秒キープ。背中が丸くならないように。
 (1)〜(4)のあと、レシーブ時に腰が引けていない、重心が下がりすぎていない、肩を押しても倒れないなど再チェックしよう。


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