トップ選手に見る「上達のコツ」(配球-1-)
○田児選手「ボディへのドライブでチャンスを広げる」
シングルでは四隅を狙えのがセオリーだが、相手がコート奥から甘いスマッシュを打ったり、サイドレシーブで
低めのドライブを返球してきた場合、あえてボディをねらうのも効果的。苦しい態勢で打った後は次への準備が整っていない
いない場合が多いの・・・。
「おそらくネット前への返球が精一杯、前に出てヘアピンでもOK」と田児選手。
あくまでもボディへのドライブは次に攻撃展開に持っていくためのつなぎ球なので、決め球とせずに次を狙うことに徹しよう。
○王儀涵選手「対角に動かしてラリーを優位に進める」
配球は相手の性格やプレースタイルによって決める(変える)ことが多い。相手がスピードがあまり速くない選手なら、低く速いロブなどで
相手のフォームを崩し、ミスを誘う作戦もOK。
また、相手の甘いドロップに対しては、速いタッチで落としても良いところをクロスの低いクリアやヘアピンで対角を
動かすのも有効。
○李龍大選手「追い込まれた状態からチャンスにつなげる」
連続攻撃を受けて差し込まれる苦しい展開の中で、もしチャンスがあれば見逃さないように・・・
右利きの選手が最も取りにくいと言われる右の足下をねらわれても、ラケットの面をフラットにして返したり・・・。
ネット上を浮かさずにドライブになれば相手は前に落とすしかできなくなる。
通常は、バックハンドで返すところを、低い球にも、もぐるようにしてフォアハンドで返球(韓国選手に多い)できたら、
シャトルを内側からとらえクロスへも可能になる。
○モハマド・アッサン選手「体全体を使い、シャトルに力を伝える」
角度を付けたスマッシュは、ジャンプ力以上に体の使い方のうまさ。とくにジャンプするときの左手。
シャトルの落下点を見定め、左手を上げながらジャンプする。左手をさらに高く上げ、テークバック。左腕をおろしながら
上体を反って力をため、スイング開始・・・。左足で着地。その時点ですでに視線は相手コートへ向け、次のプレーへの準備に入る。
○リ・シュェルイ選手「自分の苦手は相手も苦手」
バドミントンにはどの選手にも苦手に感じるコースやパターンがある。"本能的に"(反射的に)返してしまうコースや'ここに打たれたらあのコースにしか
返せないなあ'というものだ。とくに自分が苦手だと思うことは、他の選手も同じく苦手な場合が多い。
その意味では、苦手な部分を直すとともに、それを戦略として生かすことも考えよう。このリ・シュェルイ選手のサービスレシーブ
も、ハイバックが苦手な女子選手に対して返球コースを限定させる戦略の一つである。ねらったコースに打てるかどうかは個人の技術レベルによる賀、
相手のショットを限定させる戦術は、自分のプレースタイルの中にぜひ取り入れよう!。