ダブルスの戦術 <前衛>
前衛の魅力
前衛のプレーは、相手選手との駆け引きが大きな魅力で、前衛が仕掛けた球で後衛に気持ちよくスマッシュを打たせたり、
ネット前の球を速いタッチで沈めて得点を奪ったりするのが前衛の醍醐味。
前衛は試合における「ゲームメーカー」の役割があるので、仕掛ける機会は後衛より多くなる。相手のプレーを先読みしたり、
レシーブの返球コースを読んでポジションを変えたり、相手がレシーブのために構えている逆をねらったりしなければならない。
力で押し切るよりも、頭脳戦が好きだという選手は きっと前衛向き。白帯の上ギリギリでやりあう攻防など、パワーに頼らなくても
球さえ浮かさなければ強い選手とも勝負ができる。自分から仕掛けていって、そのプラン通りにラリーが決まった瞬間などはたまらない!。
前衛はやることが多く、ミスのリスクも高いポジションだが、その分ラリーの魅力をたっぷり楽しめる機会も多い!!!
前衛選手に必要な要素
試合に勝つことを軸に考えるのであれば、大切なのは「読み」。相手の球がどこに飛んでくるか、自分のパートナーがどこに打つかを予測する力は
前衛に欠かせない能力だ。
次に、「ラケットをコンパクトに、強く大きく振れるか」ということ。"コンパクト"と"大きく"、この言葉としては矛盾する能力。
相手のドライブや低いレシーブに対して、ラケットの振り出しはコンパクトに、振り出しからフォロースルーまでは大きく強く振り切ることが大切だ。
これは、最近のインドネシア選手が得意としていて、ネット前で振り切って決めきるところは、参考にしてできるようにしたいところだ。
3つ目は、勝負を仕掛ける度胸。ゲームメーカーとしての役目を果たすために、ネット前にショートリターンしたり、前に飛びだして
ストップしたりする気持ちは、前衛に欠かせない要素なのではないだろうか。
「読み」「度胸」を高めるには
前衛の「読み」は、予測して動き出す前に、その理由を見つける必要がある。それは、相手の癖や傾向だったり、打ち方などだ。
「こういう打ち方の時は、このコースが多い」という傾向があれば、それが動き出すきっかけになる。
バドミントンは、基本的にラケットのスイング軌道通りにシャトルが飛ぶし、変化球のように突然曲がったりはしない。振り方と当て方で
飛ぶコースは決まるので、それを見て瞬時にねらいを定めるのが予測のセオリーとなる。
「度胸」に関しては、一歩踏み出す勇気を持てるかどうかにかかってくる。ネット前の攻防では、白帯の上でさわるのか、
動き出すタイミングが遅れて、白帯より下の位置でさわるのかで、ラリーの優位性が変わってくる。
ここで勘違いしてはいけないのは、ただなんとなく「何でもさわればいい」のではなく、自分が打ちやすく、ミスせずに打てる位置を確保することを
意識する。相手との距離感や打点が自分にとって正しい位置であれば、それ以上の早さは必要ない。
前衛のポジションについて
前衛は待つ場所ではない。試合を設計するポジションだと意識していこう。
@上げさせて 後衛に打たせる

前衛がネット前に立ち、ラケットを高く構えて、いつでも触りそうな姿勢で待つだけで、
相手はドロップやヘアピンを打ちにくくなり、ロブやクリアーで返してくる。
A立ち位置で コースを消す

前衛が、どこに立てば相手はそこに打てなくなるかで返球コースを消す。
B予測のポジションを取る

相手が打ってから動くのではなく、相手の体勢、ラケットの振り、打点などの情報から来るコースは
かなり絞れる。
C落とす・ドライブで前に詰める

ハーフ球などをコントロール重視でふわっと落とすとチャンス球が返ってくる。自分も少し間が取れて前へ詰めることができる。
ドライブも緩急をつけると読みにくくなり、ラリーのテンポをコントロールすることができる。
D相手が嫌になる状態を作る

前衛の立ち位置や構え、雰囲気だけで相手の選択幅を狭めていけば、有利に展開できる。