★スマッシュレシーブの戦術と技術 -後編-
「スマッシュの待ち方」。相手の特徴や傾向を考えて、ねらいを外す。
主にシングルスで、相手が打つ前の"自分の打った球の質"から予測することが大切になる。もう一点、
自分本位の考えで待つのも避けることが賢明だ。相手がこちらかのショートリターンをねらっているのに、
「攻撃に持ち込みたいから短くレシーブしよう」と思ってネット前に返せば、当然前に詰めてきている相手に決められてしまう。
レシーブをする状況は、こちらが不利な場面なので、攻撃側のねらいを外すレシーブをしていかなければいけない。
スマッシュに押し負けないためには レシーブの"技術"を理解して使おう。
相手のスマッシュに対してうまく反応できても、レシーブの技術がなければ最後まで守りきれない。
レシーブの技術は、ラケット面の当て方や向け方、力の入れ方で飛距離や高さを調整することをいう。
レシーブ前のポジショニングや構えるときのラケットの位置を調整するのも技術の一つだ。
レシーブは常に同じフォームで打てるわけではなく、体勢を崩されることも多く、ラケットの出し方も毎回変わってくる。
状況に応じたレシーブができるように、様々な場面を想定して練習に取り組んでいこう。
後編では
「スマッシュに押し負けないためには」をもっと詳しく・・・
スマッシュに押し負けないためには、レシーブの"技術"を深める。
まず、レシーブの当て方を考え直してみよう。レシーブがサイドアウトになる場合は、大きな原因はラケット面の向きにある。すくなくとも、ラケット面が
コートの内側を向いていれば、サイドアウトになる可能性は低い。
また、当たる瞬間にラケット面が外側に向く当て方をしてもアウトになる。

面の向きに加えて、当てる位置にも注意が必要だ。体の前で当てたと思っていても、真横から見ると以外と差し込まれていたり、体の後ろで
返している場合も多い。これを理解していないと、サイドアウトになる理由が分からずに、同じ当て方をして いつまでもサイドアウトのミスが減らない。
ラケット面がしっかり前を向いているのに、真っ直ぐにレシーブが飛ばない人や ショートレシーブがコントロールできない人は、スマッシュのパワーに
押され負けている可能性がある。これには"指"(または手首)も使って"グリップをコントとロールし調整する。
●クロススマッシュへの対応 よりラケットの出し方を意識する。

クロススマッシュに対してのレシーブは、体を大きく横に振られながらラケットに当てることが多くなる。この時、頭の中では
真横に動いてラケットを出しているのでストレートにシャトルが飛ぶと思うのだが、実際には少しラケットが遅れて当たっている。
特にバック側に来るクロススマッシュは、フォア以上に体が振られるので、より前で当てる意識でレシーブすることが必要だ。
バック側にラケットを出す時は、フォアに比べて肩を大きく出すして対応することになるので、ラケットを出した勢いに引っ張られないように
しなければならない。お腹に力を入れて踏ん張るようにしよう。
●ロブを打った後の構え方 ラケットをどう構えるか考える。

相手のスマッシュで決められやすい状況の一つが、ネット前からロブを打った後だ。自分がロブを打った後、ホームポジションに戻ってから
スマッシュに反応することになる。
この時、ラケットをどう構えるかを考えよう。例えば、バック前からストレートロブを打ったとしよう。コート中央に戻る中で、スマッシュが
ストレートに来るのか、それともクロスに来るのかを判断する。これは、相手の傾向やロブの質などから予測することになるのだが、クロスに
対応するにはラケットは少し開き気味、少しでも前の打点で触れるようにするために対応する。
逆に、ストレートに打ってくると予測する場合は、体の前でラケットを構えておく。
スマッシュのコースに対してラケットが反応していれば、そこからショートリターンやクロスレシーブもできるようになる。ショートリターンであれば、
相手のスマッシュに対しても大きなパワーは必要とせず、相手のスマッシュの勢いを利用することができる。少しでもレシーブの精度を上げるためにも、
ラケットを出しやすい位置に構えることを意識しよう。