ストレートとクロスを使い分ける
・・・・・ストレートとクロスを使い方のポイントなどを考えてみよう・・・・・
コースを使い分ける意識
 バドミントンのラリー中に打つコースを大きく分けるとストレートとクロスの二つがある。
ストレートは、自分の位置から相手までの距離がクロスより短いために攻めやすく、ロブやクリアーのあとの ポジション的にも守りやすい。お互いにラリーで多く使うコースだ。
 一方、クロスはストレートに比べてシャトルの飛ぶ距離が長くなるので、シングルスでは相手の動く距離は長くなる。
一回のストロークだけ見れば、その距離は一歩か半歩程度の違いだが、ラリー中はクロスを打つ場面が何度もあるので、 1試合のトータルで考えると相手が動く距離も大きい。
クロスの積み重ねによって、相手選手のスタミナを削る効果も生まれる。

 バドミントンのラリーは流動的なので、ストレートとクロスの判断に絶対的な正解というものはない。
その時の状況や対戦相手の特徴によって効果も変わってくる。
 ただ、ストレートとクロスのねらいや効果を理解しているかどうかで、ラリーの配球や自分の動き方も変わってくる。
大会を上位を目指すにあたって、しっかりとストレートとクロスを考えながらプレーできるようにしよう。
[考察1]ストレートのメリットとデメリット
 まずは、ストレートは攻撃や守備を問わず、ラリーの軸として考えることができる。
 そのメリットは、攻撃の時に相手が構える位置までの距離が短いので、ショットのスピードが落ちる前に相手に届くこと。
鋭いスマッシュやドライブをライン際に打てれば、相手の返球コースも絞られてくるので、次の対応が考えやすくなる。
 また、ストレートを打った後は、その流れで体を前方に動かせるので、"連続攻撃"がしやすくなる利点もある。

 レシーブやロブなど、守備の場面でもストレートが基本。ロブでは、クロスに比べて打った後に動く距離が小さくなり、 相手のクロスにも対応しやすい。
次のプレーを考えると、守備の場面でもストレートを打つ方がいいだろう。
 デメリットは、ストレートがラリーの基本コースだからこそ、相手もストレートを予測することだ。
特に、相手が守備の場面では、ストレートラインに意識を向けている。ポジションもストレートに反応できる位置に立つので、 こちらの攻撃もそう簡単には決まらない。
 また、スマッシュやカットが甘くなればカウンターをねらわりたり、クロスに走らされたりするので、形勢が逆転することも・・・。
こちらのストレートをねらってラリーを組み立ててくる選手もいるので、クロスをバランスよく取り入れる ラリーが必要となってくる。
[考察2]クロスのメリットとデメリット
 自分の逆サイドに打つクロスは、相手を左右に揺さぶったり、相手の待っている逆をねらうときに有効だ。
 基本的に「ストレートにくる」という考えが身に付いているので、その考えを利用して、逆を突けるのがクロスのメリット。
相手の反応が遅れたり、クロスが決まると、相手は「次もクロスにくるかもしれない」という迷いが生まれる。
この迷いを持たせることが大事で、クロスを効果的に打てる人は、ラリーの組立がしやすくなる。
 クロスのデメリットは、距離が長くなるのでコントロールが難しくなること。
クロスロブにしても、クロススマッシュにしても力加減がうまく調整できないとサイドアウトになりやく、 甘く入るとカウンターをねらわれやすい。
 また、逆サイドにシャトルを運ぶということは、クロスに打った自分自身も逆サイド寄りに移動しなければならない。

 クロスばかりでは走る距離が長くなるので、相手の体力を奪う半面、自分の体力や脚力も消費する。
クロス展開は相手を追い込める一方で、何も考えずに使い続けると自分自身にも負荷がかかる。
そのため、シングルスではクロスばかりに頼ったラリーではなく、ストレートを軸としたラリーを展開していくわけだ。

▽ストレートが効く展開、効かない展開へ続く
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