勝つための"カギ"★ダブルスのサービス論(4)
あらゆるショットの中で唯一、止まって打つことができるサービス。サービスのルールが変更後、世界のトップランナーの中で様々な変化がおきている。
今回、最新の傾向を踏まえたダブルスのサービスの重要性や極意を、世界で活躍後、代表やジュニアのコーチをしている早川賢一、高橋礼華のサービス論を紹介。
上達のヒントをつかもう! (4)では「高橋礼華のロングサービスの使い方」と、ケース別の具体例をみていこう。
●[高橋礼華のロングサービスの使い方]
=> 勝負所で打って、レシーブから攻撃に展開
サービスに自信がない選手は最初からロングそービスを混ぜるとよい。ただ、ロングサービスは、その後のレシーブが大事になる。スマッシュも覚悟して練習しておこう。
ショートに自信が無く、最終的にロングを使いたいと思うなら、試合の序盤に何本か打っておくこと。大事な場面で急に打てば、相手のクセがわからず、対応しづらいもの。
序盤で、スマッシュのコースの的は絞れ、対応が早い選手なのか、ドロップを使う選手なのか、クセを知っておくことは非常に役立つ。
また、相手に「ロングもあるのか」と思わせれば、迷いが出たり、ショートを打ちやすくなる利点もある。ただ、ロングを連続で使うときは、同じタイミングで打たないように
気を付けること。特に攻撃力のある選手には要注意!
●[ロングサービス]からの基本パターン
[CACE 1] (偶数コートの場合)相手のフォア奥をねらい、パートナーはストレートだけを張る
偶数コートからのロングサービスのねらいは相手のフォア奥。センターはバックアウトやサイドアウトのリストがあり、相手にも近いので、フォア奥まで動かすのが
ベター。アウトにならないギリギリをねらい、特にワンジャンプで取らせないこと。焦って打つと甘くなるので相手をじらすぐらいのタイミングで打とう。
フォア奥からのスマッシュは、ストレートもクロスも真ん中も考えられる。事前に守備範囲を決めておくことが重要だ。サーバーは真ん中とクロス、パートナーはストレートだけを
張るようにするとよい。というのも、サイドライン際にスマッシュが来たとき、いい体勢で取らないとレシーブが難しいためだ。パートナーがいい形でレシーブできれば
相手の体勢などを見て空いたスペースをねらっていこう。[下図]。
[CACE 2] (奇数コートの場合)相手をバック奥へ動かし、パートナーはストレートを張ってカウンター
奇数コートから相手のバック奥にロングサービスを打つと、よほど甘くない限りはクロスに速い球は来ない。この時に打ってくる可能性が高いのはストレートスマッシュ。
これをパートナーがフォアハンドで取って前に落とすか、ドライブで攻めればベスト。もし、スマッシュがセンターに来たときは、サーバーもフォアハンドで対応できるように
準備しておくこと。このときの注意点は、最初からフォアで構えるのはNG。相手にばれればバック側をねらわれるからだ。[次図]
ロングサービスを打ったら、すぐにサイド・バイ・サイドの形をつくる。サービスが少し内側に入ってしまったら、あまり右に寄りすぎないように...
二人の間に穴(空き)ができてしまうので。
