★バドミントン温故知新

ラケットの進化[2]
 半世紀以上も続いたウッドラケットからスチール、アルミの金属製へと変わり、1980年代にはカーボン素材が主流となった。素材の変化−−つまりラケットの軽量化は 選手のプレースタイルを大きく変えることになった。
プレースタイルを変えた革新のアイソメトリック形状
 1990年代、新規格としてヨネックスから誕生したのがアイソメトリック500。これまで卵型だったフレーム形状を四角い形状に近づけた画期的なラケットだった。 これによってスイートスポットが拡大し、多少スイートスポットから外れてもシャトルが遠くへ飛ぶようになった。
最初は打ちごたえが少しぼやける感じがあった選手からも、これまでネットを越えなかった打球も入るようになり、攻守に使い勝手がよいと気づき始めた選手たちの間で 増えていった。それ以来、徐々に四角いフレームのラケットがスタンダードとなっていくことになる。
 
ナノ素材によってラケットの進化が加速
 90年代にはフレーム幅が厚い「厚ラケ」や、新素材開発などに力を入れ、ラケットのバリエーションが豊富になっていく。
ヨネックスでもチタンメッシュを搭載したラケットを発売し、ストリングを高テンションで張れる強度を増したラケットとして好評を博した。  2000年代に入ると、ナノ素材を配合したラケットが登場し、現在に続いている。今まで以上に軽く、操作しやすいラケットとし人気が出てきた。


ナノ素材によってラケットの進化が加速
 07年のルール改正によって21点ラリーポイント制が導入され、高速ラリー時代に突入した。ラケットにもパワーとスピードの両立が求められることになった。 ヨネックスもカーボンとナノを組み合わせ、ナノレイZ−スピードはフレームサイズを縮小してパワーの向上を図り、初速493qのギネス記録を生み出した。
 14年にはシャフトを最細にして反発を生み出したボルトリック−フォースで上級者に好まれ、続くデュオラ10は、フォアとバックそれぞれの特徴を引き出すとされる "表裏異形状"で注目された。
18年、アストロクスシリーズを主力として投入するなど、ラケットの進化は今も進み続けている。

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