★ギデオン/スカムルヨの試合分析から
   バドマガに興味深い記事が掲載されていた。世界トップダブルスのギデオン/スカムルヨのプレーを分析し、ダブルスの研究と考察、そして ダブルスの練習法の提案を行った仙台大学体育学部の発表をみてみよう。


(1)スカムルヨはバック側ももぐり込んでフォアでとらえる
 スカムルヨの前衛プレーは、1ゲーム平均で27.8回。フォア側が15.5回に対してバック側が12.3回。バック側でのプレーが45.2%である。
また、実際に打つ割合は、フォアハンドで打つ割合は77.3%と高い確率だ。これはバック側の球もほぼ2回に1回の割合でフォアハンドで 打球しており、相手から球をもぐり込んで強く打とうとする意図が感じられる。
 前衛での得点打(スコアブロー)は、1ゲーム平均で3.8本、スコアブロー率は18.1%。この高いスコアリングパターンは、ギデオンの後衛攻撃が起点となっている ことから、ギデオンのスマッシュコースを調べることにも意義があると考えた。
(2)ギデオンのスマッシュコースの分析
 ギデオンは、後衛からのスマッシュの基本であるストレート側のインサイドやセンターへフォア奥から63.4%、バック奥からも46.3%と高い割合で スマッシュを打ち込んでいる。また、バック奥からストレートラインへのスマッシュも30.3%であり、このコースも重視していることがわかる。
→「カバー力」は、左右に振られたり、前述のように前衛が止められなかった球を処理したりと、パワー以外にもフットワークやスピードを高めていこう。 (3)スマッシュコース打球位置と前衛のポジショニング
→ギデオンのフォア奥からのスマッシュ時・・・スカムルヨはフォアサイドに寄り、センタへからのスマッシュ時・・・センター、バック奥からのスマッシュ時・・・ バック側に寄っている。この前衛のポジショニングは基本に忠実である。


[練習法(ノック)]
(1)ストレート・アレースマッシュ[ダブルス後衛のノック練習]・・・練習者のバック奥へ球を出し、練習者はダブルス後衛のプレーイングセンターからバック奥へ移動、 ストレートのアレー(シングルスとダブルスのサイドラインの間)へ打ち込む。10球×5セット単位。
(2)インサイド・スマッシュ[ダブルス前衛のノック練習]・・・ノッカーは練習者のバック側へ甘い球を出し、練習者はダブルス前衛のプレーイングセンターからバック前へ移動、 対面するレシーバーのセンター側に攻撃的に打ち込む。10球×5セット単位。
(3)2:2のポイント形式
 上記(1)(2)を2:2で行う。ノッカーがバック奥へ球出し→後衛がストレート・アレースマッシュ→ノッカー側のパートナーがストレートレシーブ→ 前衛は対面するレシーバーのセンター側に攻撃的に打ち込む。20球×5セット単位。


[練習法(パターン)]
(4)アタック&レシーブ2:1・・・前記(3)をコース指定のパターン練習として行う。
 1側がバック奥へ球出し→後衛がストレート・アレースマッシュ→1側はストレートに加えてクロスへのレシーブも返球コースに加える。2側の前衛は クロスへの切り返しも視野に入れておく。4分×[前衛・後衛・レシーバーで交代する]3セット単位。
(5)アタック&レシーブ2:1・・・コースフリーの練習として行う。
 練習(4)の、後衛のスマッシュコースをセンターを基本として、選択的にストレート・アレーへ打ち込む。後は(4)と同様。 4分×[前衛・後衛・レシーバーで交代する]3セット単位。

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