クールダウンの実践例
[クールダウン] 練習や試合による疲労の早期回復、興奮状態から平常心に戻すなど、心身共に作用し、少しでも良い状態で翌日を迎えるための準備であり、
運動後は欠かさず行うことが大切だ。
運動後、上昇したた体の機能を元の状態に戻す必要がある。酷使した筋肉は疲労で柔軟性を失っており、それを元の状態に戻してやることで
筋肉や関節にかかる負担が軽減される。さらに、クールダウンを行うことで血液の循環が良くなり、老廃物の除去にも効果があり、ケガの予防にもつながる。
具体的には、ジョギングやウォーキングの軽い運動で徐々に心拍数を下げるとともに、筋肉のポンプ作用で血液を心臓に送り返し、心臓にかかる負担を軽減させることができる。
次に、スタティックストレッチングで筋肉の柔軟性を元の状態に戻す。とくに疲れているところや張りを感じるところを入念にする。
クールダウンの時間は、ジョギングやウォーキングが2〜3分程度、スタティックストレッチングが10〜15分程度とれればいいのだが・・・。
現実には、下校時間などに制限されるので、スタティックストレッチングを肩関節周辺と股関節から下半身などの大きな負担をかけた筋肉を中心にして、
入浴時にその他の部位を入念に行うと効果的だ。
[スタティックストレッチング例:それぞれ20〜30秒]
1>前腕前面 ヒジを伸ばして手のひらを前方に向ける(指は下)。反対の手で指を引き寄せる。逆も行う。
2>前腕後面 ヒジを伸ばして手のひらを自分の方に向ける(指は下)。反対の手で指を引き寄せる。逆も行う。
3>上腕後面 伸ばす側の腕を上げ、反対側の肩をさわる。反対の手でヒジをつかみ、後ろに引く。逆も行う。
4>上腕前面 腕を後ろに伸ばし、壁に手をあてる。(指は下)逆も行う。
5>肩関節前面 壁の横に立ち、片手を上げて壁にあてて胸を張る。手を上げる角度を変えると、いろいろな場所が伸ばされる。逆も行う。
6>肩関節後面 腕を前に伸ばし、もう一方の手で自分の方に引き寄せる。逆も行う。
7>肩甲骨内側 手を体の前で組んで、背中を丸めて肩甲骨を開く。息を吐きながら肩甲骨を動かす。
8>肩関節下側・体側 両手を上に伸ばして手を組み、体を横に倒して脇を全体的に伸ばす。逆も行う。
9>腹筋 うつぶせの状態から、胸の前に両手をついて上半身を反る。腰は反りすぎないように注意する。
10>体側・股関節 うつぶせの状態から、両手を肩の高さで横に開く。片足を外に蹴り出すようにして逆足と交差させる。両肩を浮かさないように。逆も行う。
11>腰部 座って両ヒザを軽く曲げて足を開き、上半身をしっかり前に曲げる。
12>体側・大腿後面 両ヒザを開いて座り、伸ばした足のつま先を反対側の手で、曲げた足のヒザを反対側の手でつかむ。逆も行う。
13>大腿内側 両足の裏を合わせてつま先を両手で持つ。両ヒザの内側をヒジなどでおしたり、額を足に近づけるように体を前に倒す。
14>大腿前面 少し横を向くように座る。背筋を伸ばし、ヒザが体の後方になるように足首を後方に引く。逆も行う。
15>下腿前面(スネ) 正座した状態で足首を伸ばし、そのまま後ろに倒れる。
16>ふくらはぎ(アキレス腱) しゃがんだ状態で、片方の足は正座するように曲げる。ヒザを立てている側の足首を曲げるように体重を前にかける。逆も行う。
17>ふくらはぎ(全体) 足を前後に開いて立つ。後ろ側のヒザは曲げずに足のふくらはぎを伸ばす。カカトを床につけて両足のつま先を正面に向ける。逆も行う。
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