心を強くするヒント [3]

[今井講師のメンタル論]●トップ選手のメンタリティーに学ぶ!
§1.メンタルが強いジュニア選手の傾向・・・ 「この子はまわりと違うぞ」と思わせる何かがある。
 それは練習に取り組む姿勢であったり、プレーの様子、言動、何でもいい。トップ選手が集う中でも、指導者たちの印象に残る選手は、 その後の成長もまわりより早く、スムーズに結果を残している場合が多い。
 桃田選手もその一人で、いつもニコニコとプレーしていた。キツイ練習でもゲーム練習でも、とにかく楽しそう。それでいて、大人から言われたメニューだけを まじめにこなすわけではなく、ちゃんと自分なりにアレンジしながら練習していた。
 渡邉選手(日本ユニシス)は同世代の中でも人一倍元気があって、すごく目立つ子だった。彼がいることで練習が明るくなり、"みんなで頑張ろう"という雰囲気が漂っていた。 それに加えて、とにかく負けず嫌い。体格はまわりに比べて大きくはなかったが、その分、強い気持ちで勝負したり、武器であるテクニックをすごく磨いてがんばって、 常に勝ち負けにこだわっていた。こういった積み重ねがA代表に選ばれる選手にまで成長した理由だ。

§2.メンタル強化の近道・・・ どのスポーツにも共通していえるのが「練習量」。
 全日本総合の単で優勝したこともある霜上和宏氏も、学生時代は地道な練習をひたすらやっていた。体格も大きいわけでもなく、派手なプレーをすることも なかったが、内なる闘志を試合にぶつけて日本一をつかんだ。
 現代は「量より質」ともいわれるが、少なくても練習量によって生まれる自信は勝負強さに直結する。練習から先を見据えて取り組める選手ほど、 どんどん強くなっていくのだ!。


[古財講師のメンタル論]●メンタル向上の三箇条!
§1.対戦相手に意識を向ける・・・ コートの中では誰と戦っているのか。
 なかなかメンタルのコントロールがうまくいかないときがある。練習も長時間やったり、ゲーム練習もやっているのに・・・。
 しっかり走り込んでいたり、たくさん羽根は打っていたのに、試合で競ったときに安全策ばかり考えたり、試合中に考えるのは自分のことばかり。 「対戦競技であるバドミントン」を今一度認識しよう、コートで戦っている相手のことを。駆け引きや相手の仕草を見逃さないことが大切なことを。
 相手に意識を向けるようになると、競った場面でも緊張感は変わってくるし、相手も人間、必ず何かしらの変化が起こっているはず。間の取り方が長くなるとか、 コート上の汗を拭いてもらうことが多くなるとか、それらを見逃さないようにしよう。 自分のことばかり考えるのではなく、対戦相手の嫌がることを仕掛けるために、まずは日頃の練習の時から、 相手の仕草やクセを見つける習慣をつけていこう。

§2.試合前の緊張と向き合う・・・ 試合前なのに人とおしゃべりしている選手、メンタルが弱い選手が多い。
 「一人でいると緊張してしまうから」という理由だというが、コートに入った瞬間に、その緊張と向き合うことができるのだろうか?
遅かれ早かれ緊張と向かい合わなければならないのであれば、早い方がいいのではないか。試合前に自分と向かい合う時間を作れば、試合が始まって から緊張が解けるまでの時間も早まるかもしれない。トップ選手でも試合前には緊張すると言っているので、自分ばかりが緊張していると思わずに、 緊張と向き合ってみることもメンタルの向上に役立つのだと思うのだが・・・。

§3.メンタルが弱いから緊張するわけではない・・・ 試合前の緊張は「勝ちたい、負けたくない」という前向きな気持ちの表れだ!
 試合に負けたときの悔しさや、負けたくないという前向きな気持ちが「緊張」だと考えれば、緊張との向き合い方が変わって力になる気がする。
緊張は悪い(緊張=メンタルが弱い)ということではなく、緊張するのは勝ちたい気持ちの表れだ。"負けて仕方ない"と思う人はおそらく緊張はない。 頑張ってきた自分を知っているから"負けたくない"と思って緊張するものだ。

(^O^)

▲目次に戻る