股関節の動きは6方向
股関節の運動方向は屈曲(脚を前に上げる)、伸展(脚を後ろに引く)、外転(脚を外側に開く)、内転(脚を内側に閉じる)、外旋(太ももを軸にして外側に回す)、
内旋(太ももを軸にして内側に回す)の6つに分類できる。これら6つの基本的な動きを組み合わせて、あぐらをかくというような複雑な大きな動きも可能になる。
股関節回りの代表的な筋肉
腸腰筋・・・腸骨筋と大腰筋を合わせていう。股関節を前に曲げる最も強力な筋肉で、体幹を安定させる役割を持つ。股関節が
曲げづらい、腰痛のある選手は、この筋肉が硬くなっている可能性がある。
[check]仰向けで寝て、片方の股関節・ヒザ関節を深く屈曲させる。反対側(伸ばした方の脚)のヒザが浮くと腸腰筋が硬くなっている。
大殿筋・・・お尻を覆う表層の大きな筋肉。股関節を伸展する主力筋であり、外旋、外転、内転などの多くの動きに関与する。大殿筋と腸腰筋は「対」の関係にあり、
どちらが強すぎてもバランスが崩れるので理想的な姿勢や動きは作れない。
中殿筋・・・股関節を外転する主力筋で、股関節の左右方向の安定に関わる。骨盤と大腿骨を固定する役割をもっている。
[check]片足で立ったとき、中殿筋の筋力が低下していると体重を支えている方の骨盤を固定できず、脚を上げている方の骨盤が下がってしまう。
[股関節のストレッチング[時間、回数指定のないものは30秒×3セット]
[股関節前面を伸ばす]床に片ひざをつき、もう片方の脚は前にヒザを90度に曲げてつく。背筋を伸ばしたまま、前に出した脚に体重を移動。
[股関節前面と太もも前を伸ばす]上記の姿勢で、後ろの脚首をもち、さらにヒザを曲げると大腿前面を伸ばすことができる。
[殿筋・大腿後筋]・・・仰向けになり両膝を曲げて、両手は床に自然に広げる→腹を引き締めて、尻を持ち上げる→太モモと上半身が一直線に →[5秒静止]→ゆっくりとおろす。
[ドロップランジ「股関節・下肢」]10回・・・両手を頭の後ろで組み、姿勢良くまっすぐ立つ→真上に軽くジャンプしながら両足を前後に開く→ 大きく開いて着地し、
沈み込む(上体が左右にぶれないように)→軽くジャンプして最初の状態に戻す。
[フロントランジ「股関節・下肢」]縦2面分を1往復・・・両手を頭の後ろで組み、軽く胸を張った状態で片足を前に(つま先は正面に向け、かかとから着地)→ 足を着いたら真下にしゃがみ込む(両方の膝が直角近くまで曲げる)→立ち上がったら逆足を踏み出し、同様に沈み込む(上体が左右にぶれないように)。
ゆっくり歩くように進む
[リバースランジ「股関節・下肢」]縦2面分を1往復・・・両手を頭の後ろで組み、進行方向に背を向ける後方に片足を接地(フロントと同様上体が左右にぶれないように)→ 尻・太股の筋肉を意識し、スタート姿勢に戻す。