[朴監督] オリンピックでいい成績が出なかったので、本当に残念でしたが、今回は五輪が終わって初めての遠征です。
ミーティングでは選手に対して「今回の合宿、遠征からリスタート。リベンジしましょう」と話をしました。今回は6週間の遠征で、
コロナで大会の延期が続いて以降、6週間の遠征は初めてです。長い期間で心配です。
団体戦に関しては、前回大会は、スディルマンカップ準優勝、ユーバーカップ優勝、トマスカップ準優勝といい結果が出せましたが、
今回に関していえば、オリンピック後でケガの選手、代表を辞退した選手もいるので、前回の団体戦メンバーよりは、チーム力としては少し弱いイメージもあります。
ただ、チーム戦は何があるかわからないですから、今回のメンバーでベストの成績が出せるように頑張ります。
――キャプテンに桃田賢斗選手、副キャプテンに高橋沙也加選手を選んだ理由は?
[朴監督] 桃田選手は、今までキャプテンを務めていませんでしたが、オリンピックの成績があまりよくなかったこともあり、何か変化が必要かなと考えました。
キャプテンを務めることで、もう少し責任を負うというイメージを持ってみるのも、何か変えるきっかけになるのかなと考えました。
高橋沙也加選手はこのメンバーの中では年齢も一番上で、前回のユーバー杯の団体戦メンバーでもあることから副キャプテンを務めてもらうことにしました。
――東京五輪後、代表のリスタート。強化ポイントは?
[朴監督] オリンピックのあとで選手は少し休んで、各所属チームで準備してから合宿を行ないました。大きな大会が連続であるのは、久々です。
今回はケガをしている選手が参加できませんでしたし、代表を辞退している選手もいるので、今年残りの大会で、日本のベストの結果を出すのは難しいでしょう。
ですが、来年の大会に向けてリスタートの意味があります。今回の大会でいろいろと経験し、来年、リベンジできるところまでもっていきたいと思います。
男子ダブルスは、メンバーががらりと変わったので[*]、この選手たちがどこまでできるかという部分を今回の大会で、しっかり見ていきたいと思います。
いずれにせよ、結果が大事だと思います。
――女子ダブルスは、五輪の2ペアがそろわない。ユーバー杯はどう戦いますか
[朴監督] ケガのリハビリ中の廣田彩花選手は、復帰まで6カ月以上はかかるのではないかと思います。松本麻佑/永原和可那ペアに、
福島由紀選手がメンバーのいずれかの選手と組んでダブルス2本をつくれれば十分に強い布陣かと思いますが、今回のユーバー杯の女子ダブルスは、福島/廣田ペア、
松本/永原ペアに続く志田千陽/松山奈未ペアがどこまで世界のトップレベルで勝負できるか、チェックすることも大事になってくるかなと思います。
――10月のデンマークOPでは福島/東野有紗ペアというエントリーがあるようですが?
[朴監督] 廣田選手のケガにより、福島選手が今年残りの試合を経験できないので、今回は2大会(デンマークOP、フランスOPの個人戦)だけ東野選手と組むことになります。
福島選手が国際大会の試合勘をキープできるようにというイメージです。
――ユーバー杯では、そのペアは使わない?
[朴監督] 団体戦は松本/永原ペアもいますし、本来、東野選手はミックスダブルスがメインになりますから。
――桃田選手は五輪で残念な結果でしたが、合宿での状態、状況は
[朴監督] 精神的な部分では、頑張ろうという気持ちが見えました。オリンピックが終わったあと、私も個人的に連絡して、本人も「ゼロからリスタートします」
という話をしていました。ただ、オリンピック後に少し休んでいましたから、トップの状態まではまだ少し足りないと思います。
スディルマン杯、トマス杯の2つの大会ではマレーシアと同じグループで、全英オープンで負けたリージージア選手との対戦があるでしょう。徐々に状態を上げていき、
第1シングルスで2回くらいリベンジの機会があると思っています。
[*]遠藤大由、園田&嘉村が代表を辞退
これまで日本男子を牽引してきた男子ダブルスの遠藤大由(日本ユニシス)、園田啓悟&嘉村健士(トナミ運輸)が日本代表の招集をした。
今後については、3人とも現役は続ける意向を示しており、所属チームの後輩達の強化などに力を入れていく。