(5/12朝刊)県高校総体も初の中止!
 岡山県高体連は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、第59回県高校総体を中止すると発表した。
1962年の第1回大会以来、中止は初めて。全国に緊急事態宣言が発令され、県立学校の休校が続く現状や感染リスクを踏まえ、 開催は困難と判断した。
 県総体は県内の高校アスリートにとって最大の大会で、今年は5月上旬から6月中旬にかけて35競技が行われ、 約1万2500人が参加する予定だった。
 県高体連は全国高校総体(インターハイ)の中止決定後も7月末を期限とした延期を視野に県総体の開催を模索。 しかし、県立学校の休校措置が5月末までに延長され、感染収束の兆しも見えない中、生徒や関係者の安全確保を最優先に考え、 実施を断念した。
 全国高体連はインターハイの代替策として、部活動が安全にできる状態になった場合、3年生が成果を発表する場を設けるよう 各都道府県高体連に依頼している。
 中国地方では他の4県も既に県高校総体の中止を決めている。

(5/12関連記事)代替大会開催 競技単位で模索
 岡山県高校総体の中止を受け、3年生の「救済策」として、代替大会の開催を模索する動きも競技単位で出ている。
 陸上は既に県総体を7月に延期することを決め、4日間の日程で会場を確保していた。中止に伴い「県総体」の冠はつかないものの、 「同じスケジュールで開催を目指すのが基本線」とする。ボート、テニス、ラグビー、セーリングなども代替大会に向けて準備を進めている。
 剣道は先に中止が決まった全国総体(8月)が岡山市開催だったため、県規模の大会に振り替えて実施できるか検討する。 同じように体操なども既存の大会の内容を変更し、3年生の花道を探る。
 一方、県立校の部活動停止が長引く中、柔道やレスリングは練習不足によるけがや事故を懸念。屋内競技は密閉、密集、密接の「3密」を 避けられないケースがあり、「県総体並みの選手数をそろえての大会は難しい」(卓球)との声も聞かれる。
 代替大会については全国高体連が安全を担保した上での開催を各都道府県高体連要請。
岡山県高体連は「社会の情勢、学校の教育活動が通常に戻った場合に検討する」としているが、ある競技の責任者は「開催するための 明確な基準を示してほしい」と求めた。

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