銭谷専務理事によると、桃田は現地の精密検査でCTなどを撮り、脳や歯に異常はなかったという。裂傷などは1週間程度で回復する見込み。
ただ、MRI検査はまだできておらず、帰国後に受ける予定とした。順調に回復すれば、3月の全英オープンに向けて調整していくという。
また、ドライバーが死亡する凄惨な事故の中、桃田は2列目の運転席の真後ろに座っていたことが判明。桃田、平山コーチ、森本トレーナーは3人とも
シートベルトをしていたという。銭谷専務理事は「精神面の動揺もあると思う。目の前で24歳のドライバーが亡くなっている。
サポートしながら、練習再開の時期を見定めていきたい」と、話した。
「もう五輪はダメだ」。悲劇が日本に伝えられた直後、関係者は絶望した。第一報から日本協会が事故状況を発表するまでの間、
あるニセ情報が駆け巡ったことが原因だった。
現地時間13日午前5時ごろ、マレーシア協会が手配したワゴン車は桃田をはじめ平山優コーチ(34;日本ユニシス)、森本哲史トレーナー、
大会技術スタッフを乗せ、クアラルンプール空港へ向け高速道路を移動中に大型トラックに激突。
車体の前方は大破し、運転手が死亡する凄惨な事故となった。桃田は2列目に乗車していたため九死に一生を得たが、もしも助手席に座っていたら…
と想像するとゾッとする。
日本に伝えられた第一報は午前11時前。当初は地元警察の発表として「桃田は鼻を骨折」と報道されたが、午後3時過ぎに日本バドミントン協会は
「顎部、眉間部、唇の裂傷と全身打撲」と検査結果を発表。情報は修正されたが、状況が分からない日本滞在の関係者には「骨折」が独り歩き。
それに連動してファンもSNSで大騒ぎし、一部では「半身不随」というガセネタも出回った。
これは日本協会が同日正午過ぎにメディアへ「選手団派遣中に発生した事故に関するお知らせ」をアナウンスし、
全く同じタイミングで桃田がインドネシア・マスターズ(14日開幕)をキャンセルしたと正式発表。その欠場理由が「下肢の炎症のため」だったことが混乱を招いた。
桃田はマレーシアの大会で優勝したことで、事故に遭う前から欠場を決めており、この日は日本へ帰国するために空港に向かっていた途中。
だが、事故と欠場のリリースが重なり、前述の「骨折」や「運転手死亡」と相まって「桃田は下半身に絶望的なケガを負った」との臆測が広まったというわけだ。
桃田は東京五輪選考レースは独走中で、残り全試合を欠場したとしても出場は当確だ。不幸中の幸いで身体的に後遺症が残るような大事には至らなかったが、
死亡事故に直面したことで精神面への影響が出ないとは言い切れない。
絶対王者の一刻も早い回復が望まれている。
【1月13日 速報】ショック! 桃田ら、事故で大ケガ!
1月12日にマレーシアマスターズ(Super500/クアラルンプール)で優勝した世界ランキング1位の桃田賢斗選手。ショッキングなニュースが飛び込んだ。
速報によると、今朝早朝、桃田賢斗ら日本人3人、イギリス人1人を乗せた車がクアラルンプール空港に向かう途中、前方のトレーラーに追突した。
運転手は死亡、乗っていた4人は負傷し病院へ搬送された。命に別状はないが、桃田選手は鼻の骨が骨折、口の中を切っているという。
[続報]1/13;[情報番組]直撃グッディより
13日朝4時過ぎ、次の大会地へ移動のため、桃田選手と女子日本ユニシスチームの平山監督、日本人トレーナー、イギリス人選手が乗ったバンが、高速道路上で30トントラックに激突。
前部が大破した。運転席・助手席が潰れる状態。この事故でマレーシア人の運転手は死亡した。
1月14~19日開催のインドネシアマスターズ(ジャカルタ;S500)への移動中だった様子。直後、下肢の炎症のため、桃田選手はインドネシアマスターズを
棄権連絡を入れたという。朴監督も現地の病院に駆けつけた。シンガポールCNNからの情報では、鼻の骨が骨折の他、唇の裂傷や他の障害が懸念されると伝えている。