世界バドミントン選手権大会
(2017 TOTAL BWF World Championships)
8/28[朝刊]奥原が金、40年ぶり快挙!
8月27日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)最終日は各種目決勝が行なわれた。

女子シングルスで、リオデジャネイロ五輪銅メダリストの奥原希望(日本ユニシス)が1時間49分の死闘を制し、同種目で日本勢初優勝を飾った。
相手は同五輪の準決勝で奥原が敗れ、銀メダルを獲得したシンドゥ・プサルラ(インド)だった。第1ゲームを21-19で先取し、
第2ゲームを20-22で奪われイーブン。ファイナルゲームは17-19から3連続得点で20-20、粘って22-20の大接戦で奪取、悲願の金メダルを獲得した。
前回対戦の、プサルラの角度のあるショットに屈した反省を生かし、奥への返球とヘアピンショットを駆使して前後に揺さぶり、強打を封じた。
これまでの日本勢の世界選手権制覇は、全種目を通じて1977年第1回大会での女子ダブルスの栂野尾悦子/植野恵美子組だけだった。
女子ダブルスの福島由紀/廣田彩花(再春館製薬所)は陳清晨/賈一凡(中国)に18-21、21-17、15-21で敗れて銀メダルだった。
第2ゲームを奪い返して迎えた最終ゲーム。立ち上がりで、前へのプレッシャーを強める相手にリズムを崩されて6連続失点とつまずいたのが痛かった。
後手に回り、マッチポイントを握られてからも、4連続得点を挙げて粘りは見せたが頂点にはあと一歩及ばなかった。そんな中で、
レシーブから局面を変える場面もあり、リオ五輪金メダルの高橋/松友組を準決勝で破った相手を最後まで苦しめた。
8/27[続報]初出場の福島/廣田が決勝へ!
8月26日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)6日目は各種目準決勝が行なわれた。
女子ダブルス準々決勝、福島由紀/廣田彩花は相手となるのが、米元小春/田中志穂を準々決勝で破ったリターユール/ペデルセン(デンマーク)。
第1ゲーム、好調を維持する廣田が積極的に前に飛び込み、デンマークペアにプレッシャーかける。福島もドロップ、スマッシュの緩急を使った攻撃で
揺さぶり、前半は9-9と互角。しかし動きにキレがないデンマークペアは足が止まる。逆に積極性が増した福島/廣田は21-17で振り切り、第1ゲームを先取した。
第2ゲームは、デンマークペアがジワジワと点差を詰め18-18。慎重になる日本ペアに対してデンマークペアは終盤も攻めの姿勢を貫き第2ゲームを奪い返した。
勝負の行方、ファイナルゲームは一気に14-5。攻め急ぐ相手のミスと福島/廣田の執念で21-14で、初出場の世界選手権で決勝進出。頂点まで、あと一歩に迫った。
8/27[速報]奥原希望が決勝進出!
8月26日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)6日目は各種目準決勝が行なわれた。
男子ダブルス、初の決勝進出に期待がかかった園田/嘉村だったが、インドネシアのアッサン/サプトロ相手に第1ゲームが始まると
昨日までのスピーディーな攻撃が出ない。低い展開を試みるが、アッサンの巧みな球さばきに抑えられ、逆に攻撃を受け、第1ゲームは12-21で落とす。
2ゲーム目は出だしからポイント重ねたが単発ミスも多く、10-8から5連続失点。アッサンが老獪なポジショニング、前の飛び出しで日本ペアに攻撃を許さず、
園田/嘉村は21-15本で力尽き、初の決勝進出はならなかったが、同種目で2大会連続となる銅メダルを獲得した。
女子ダブルス最初の準決勝は、リオ五輪金メダリストの橋礼華/松友美佐紀と、これまで何度も激闘を繰り広げてきた陳清晨/賈一凡(中国)が対戦した。
第1ゲーム、橋/松友は出だしこそ3-7と先行されたが、その後、橋/松友に好リズムが生まれ、15-10と点差を広げた。しかし、ここから相手が強気に攻めだすと
攻撃が決まらなくなり、17-21で先制を許してしまった。
第2ゲームも相手にリードを許した橋/松友が追いかける展開。攻撃を仕掛けるも、中国ペアのカウンターレシーブにつかまるなどリズムを作れなかった。
逆に中国ペアは素早いタッチと球際の強さを発揮して得点を重ねる。サービスプッシュなどで強気に押し込まれ15-21、銅メダルに終わった。
女子シングルスの奥原希望、準決勝はロンドン五輪銅メダリストで、百戦錬磨のサイナ・ネワール(インド)と対戦した。
先制したのはサイナだった。奥原は、重みのあるスマッシュと四隅を正確につくクリアーとカットで抑えられ、第1ゲームを12-21で落とす。
第2ゲームは奥原が序盤リードを奪い、先手をつかんだ。スピードも上げながら我慢比べに持ち込んだ奥原は21-17で奪い返した。
ファイナルゲームは奥原の時間が続いた。第2ゲームでスタミナを失ったサイナの足が止まり、大差をつけた場面でも奥原は攻撃の手を緩めず、前後左右に揺さぶり、
ラリーを完全に掌握した奥原が21-10で制して決勝進出を果たした。
8/26[速報]園田/嘉村、銅メダル以上が確定!
8月25日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)5日目は各種目準々決勝が行なわれた。
男子ダブルス2大会連続のメダル獲得をねらう園田啓悟/嘉村健士は、デンマークの長身ペア、ピーターセン/コールディングと激突。
過去3勝4敗の相手に対して、前半から堅いレシーブで強打に対応、第1ゲームを先取した。
第2ゲームも速くて低い展開を軸にポイントを奪い、先行しながらゲームを進めた。18-18の接戦からさらに20オール。
園田のスマッシュと嘉村のプッシュで攻め抜き、最後は23-21で勝利し、男子ダブルスでの2大会連続のメダルを決めた。
女子ダブルス準々決勝、日本勢で最初に登場したのはリオ五輪金メダリストの橋礼華/松友美佐紀。
昨年の香港OPで苦杯を喫したバオ(包宜?)/ユウ(于小含)(中国)と対戦した。
第1ゲームから先手を打ったのは橋/松友。堅いレシーブでチャンスを作り21-13で先制する。
第2ゲームに入ってもラリーを掌握し圧勝するかと思われたが、中国ペアの逆襲で27-25で取られた。
流れは中国に傾きかけたが、ファイナルゲームは気持ちを切り替えて臨んだ橋/松友。レシーブから好機を探りポイントをつかむ。
中国ペアもねばり強さを見せたが、最後は振り切った橋/松友が21-19で勝利。世界選手権で初のメダルを確定させた。
福島由紀/廣田彩花は、韓国の張藝娜/李紹希と激突。持ち味のスピードを発揮、経験豊富な韓国ペアに対し、第1ゲームを21-14で先制した。
第2ゲームは、お互いに点を取り合い25-25。ここでも積極的に仕掛けた日本ペアだったが、最後は2連取された。
大接戦となった勝負は最後までもつれた。疲れが見える日本ペアには苦しい展開となったが、19-19に追いつくと、さらに攻勢かけて21-19に。
歓喜の勝利をつかんだ福島/廣田が、準決勝進出を決めた。
米元小春/田中志穂は、リオ五輪銀メダルのカミラ・リタールヒル/クリスティナ・ペデルセン(デンマーク)に1−2で屈した。
女子シングルスで唯一準々決勝に勝ち残った奥原希望は、リオ五輪金メダリストのキャロリーナ・マリーン(スペイン)と対戦した。
第1ゲーム、序盤からリードを奪ったのは奥原。中盤以降は調子を上げたマリーンに19-18まで迫られたが、なんとか振り切り21-18で先制した。
第2ゲームはクリアーとネットプレーで主導権を握ったマリーンが21-14で奪う。
ファイナルゲームは6連続得点などで引き離したのが奥原、21-15で逃げ切り、世界選手権のメダルを確定させた。
8/25[続報]橋/松友、95分の激戦を制す!
8月24日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)4日目は各種目3回戦が行なわれた。[続報]
日本から2組が残った男子ダブルス。第4シードの園田啓悟/嘉村健士は、前回3回戦で敗れた因縁の相手、プラタマ/スワルディ(インドネシア)と対戦。
第1ゲームから声を出して攻勢をかける園田/嘉村、21-18で先制した。
第2ゲームは8-15と大きく離されたが、ねばり強くポイントを重ねて14-15。接戦が続き20オールとなったが、最後は相手の堅いレシーブを崩せず22-24で失う。
ファイナルゲームも接戦となり、16-14と詰められるが、なんとか耐え抜き21-15で勝利し、ベスト8に進出した。
井上拓斗/金子祐樹はファイナル勝負で1−2でマティアス/カーステン(デンマーク)に敗れた。
日本人対決となった女子ダブルス3回戦。橋礼華/松友美佐紀と福万尚子/與猶くるみの試合は1時間35分の大激戦となった。
先に第1ゲームを手にしたのは福万/與猶、21-18で橋/松友にプレッシャーをかける。第2ゲームも13-13と点を奪い合う展開となったが、橋/松友が21-15と引き離し、
1−1のイーブンに。
ファイナルゲームは、前半11-8でリードしたのは福万/與猶、ここから橋/松友が7連続ポイントで逆転。その後16-16になり、終盤は再び長いラリー展開となった。
最後は橋/松友が21-19で逆転勝利し、準々決勝進出を決めた。
中国の若手ペアと対戦した福島由紀/廣田彩花。第1ゲームは出足から11-2と大量リードし、中盤以降もさらに引き離してこのゲームを先制。
第2ゲームもスピードをあげる中国ペアに主導権は渡さず、10-10から7連続得点で一気に引き離して勝利。完勝で準々決勝に勝ち進んだ。
女子シングルスには第1シードの山口茜が登場。対戦相手は中国の若手・陳雨菲。第1ゲームから積極的な相手に対し、
山口はリズムに乗れず18-21で落としてしまう。
逆転をねらった第2ゲームは、山口もスピードを上げて12-8としたが、中盤以降はカットやドリブンクリアーからチャンスを作った陳雨菲が14-14に、そのまま山口を突き放し
19-21で敗れ、3回戦敗退となった。
8/24[速報]米元&田中、ベスト8一番乗り
8月24日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)4日目は各種目3回戦が行なわれている。
女子ダブルスは、2回戦で快勝している米元小春/田中志穂は、ブルガリアのG・ストエヴァ/S・ストエヴァと対戦。
第1ゲームは緩急をうまく使って日本ペアが奪ったものの、第2ゲームは相手のパワーに押され5-21。
仕切り直して臨んだファイナルゲームは、出だしからスピードを上げた米元/田中が先行、最後に振り切った日本ペアが21-19で勝利。日本勢のベスト8一番乗りを決めた。
女子シングルスは奥原希望と大堀彩の日本人対決。第1ゲームを奪ったのは奥原だった。序盤から奥原が先行して試合を進めたが、後半に大堀が追いついて20オールに。
そのまま逆転をねらった大堀が攻め急いだのか連続ミス。奥原が先制した。
第2ゲームはクロスカットを効果的に打ち込み大堀が先行、その後、奥原がジワジワと追いつき11-10と逆転。ねばる大堀を引き離した奥原が21-15で抑え、準々決勝進出を決めた。
8/23[続報]橋/松友、好発進
8月23日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)3日目は各種目2回戦が行なわれた。[続報]
女子ダブルスの第1シードとして登場したのが、リオ五輪金メダリストの橋礼華/松友美佐紀。第1ゲームは序盤から相手に付け入る隙を与えず、21-10で先制する。
第2ゲームに入っても橋/松友のペースは変わらず、11連続得点などで突き放し完勝。優勝候補の2人が好発進を決めた。
女子シングルスに出場した第10シードの佐藤冴香は、デンマーク選手と対戦した。第1ゲームは相手に押し込まれ、14-21。落ち着いて臨んだ第2ゲームは、ペースをしっかりつかんだ佐藤が
21-14で奪い返した。
ファイナルゲームは前半は佐藤が先行していたが、勝負所での攻め急いだミスが響き、最後は18-21で敗戦。2度目の世界選手権は白星をつかめずに終わった。
混合ダブルスの数野健太/栗原文音はクリス・ガブリエル(イングランド)にストレートで敗れている。
8/23[速報]大堀彩、世界選手権初勝利
8月23日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)3日目は各種目2回戦が行なわれている。
女子ダブルスは、一番手で登場したのが、前回大会銅メダルの福万尚子/與猶くるみだ。台湾ペアとの第1ゲームは、
序盤から攻勢をかけた日本ペアが21-7で先制。第2ゲームもペースを掌握した福万/與猶が、21-17で振り切り勝利を飾った。
第9シードの福島由紀/廣田彩花は、リオ五輪にも出場したオランダペアと対戦。
第1ゲームは、序盤から連続ポイントでリードを奪った福島/廣田が21-12で先制。第2ゲームも相手の攻撃を封じ、
終始ペースをつかんだ日本ペアが11-4でインターバルに入った。が、ここで相手がキケンを申し出て、福島/廣田の勝利が確定した。
米元小春/田中志穂が登場。世界ランク59位のフランスペアに対し、第1ゲームから主導権を握る。相手に攻撃のチャンスを与えず21-9で制すると、
第2ゲームも21-8とポイントを重ねて勝利。3回戦へと駒を進めた。
男子ダブルスは井上拓斗/金子祐樹、保木卓朗/小林優吾の日本ペア対決。第1ゲームを制したのは井上/金子、21-16で取った。
第2ゲームは保木/小林が強打で押し込む場面が目立ち、スコアも接近したが、最後は井上/金子が25-23とねばり勝ち。
また、前日の1回戦を快勝した遠藤大由/渡辺勇大は、中国の張楠/劉成と対戦。高さとパワーがある相手に対して、第1ゲームは9本で抑えられた遠藤/渡辺。
第2ゲームも、後半はパワーに押され15-21で敗れ2回戦突破はならなかった。
女子シングルスに出場した奥原希望(日本ユニシス)は、カナダのラシェル・ホンデリッチ(カナダ)と対戦。第1ゲームは21-10と大きく引き離した奥原。
第2ゲームはコントロールに苦しみ17-21。ファイナルゲームはしっかりラリーを修正、21-7で勝利。初戦を勝ち抜き3回戦へと進んだ。
また、大堀彩はロシア選手と対戦。第1ゲームの序盤からリードを作った大堀が、相手を寄せ付けず21-7で先制。第2ゲームは相手もスピードを上げてきたが、
しっかり対応した大堀が15本で退け、世界選手権初勝利をつかんだ。
男子シングルス2回戦に登場した常山幹太は、第12シードの香港選手と対戦した。第1ゲームの接戦をモノにした常山だが、第2ゲームを奪われ、
ファイナルゲームへ。16-11までリードを広げたが、相手の猛攻で20-20に。最後は相手のパワーに押し切られ24-26で敗戦。悔しい敗退に終わった。
8/22[速報]数野/栗原2回戦へ[混合ダブルス]
8月22日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)2日目は各種目1・2回戦が行なわれた。
混合ダブルスに出場した渡辺勇大/東野有紗(日本ユニシス)は、アイルランド選手と対戦。第1ゲームを13-21で落とした
日本ペアだったが、第2ゲームは21-16で奪い返し1−1のイーブンに戻した。逆転勝利をねらった渡辺/東野だが、
ファイナルゲームは後半失速。9連続失点で逆転を許すと、そのまま振り切られて敗戦、初戦敗退となった。
数野健太/栗原文音(日本ユニシス)は、スウェーデン選手と対戦。第1ゲームを21-13で奪った日本ペアは、続く第2ゲームも5本に抑えて快勝。
2回戦進出を決めている。
男子シングルス1回戦に登場した上田拓馬(日本ユニシス)は、世界ランキング3位でリオ五輪銅メダリストのビクター・アクセルセン(デンマーク)と対戦。
第1ゲーム21-17で先制した上田だったが、第2ゲームを6-21で失うと、ファイナルゲームも相手の強打とスピードに押され13-21で敗れ、初戦突破はならなかった。
衝撃はリー・チョンウェイ(マレーシア)初戦敗退だ。とブライス・レベルデス(フランス)と激戦。悲願の世界一をねらうチョンウェイに対し、
レベルデスは果敢に攻め込み第1ゲームを奪うと、第2ゲームも22-24まで迫った。大接戦の第2ゲームをなんとか切り抜けたチョンウェイ。
ファイナルゲームもイージーミスを抑えられず接近したスコア、後半も積極的に仕掛けたレベルデスがチョンウェイに21-17で勝利した!
男子ダブルスは、遠藤大由/渡辺勇大(日本ユニシス)、保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)の2組が1回戦を戦った。遠藤/渡辺はインドの若手ペアと対戦し、
8本、12本に抑えて完勝。香港の一番手ペアと対戦した保木/小林は、第1ゲームを20-22で失ったものの、第2ケームを21-19、第3ゲームを21-14で勝利。
2回戦へと駒を進めた。
女子シングルス2回戦には、第1シードの山口茜(再春館製薬所)が登場。試合は序盤から山口のペースで進み、第1ゲーム21-6で先制。
第2ゲームも先行した山口が13本で振り切り、世界選手権初勝利をつかんだ。
8/21[常山がストレートで勝利!初勝利]
8月21日に開幕された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)1日目は、各種目1回戦が行なわれた。
日本代表の先陣を切ったのは、男子シングルスの常山幹太。対戦相手は3年前の世界ジュニアで対戦し、2−0で快勝したメキシコ選手。
第1ゲーム、出だしからポイントを重ねたのは常山、21-4で先制。第2ゲームも序盤から先行し13-6としたが、メキシコ選手も強気に攻撃を仕掛ける。
5連続失点を喫して13-11まで迫られたが、我慢強くラリーを続けて、最後は21-16に抑えて勝利。世界選手権の初白星をつかんだ。