【潮田玲子、競技生活にピリオド】
 ヨネックス・オープンジャパン4日目、これが引退試合となる潮田玲子(28)=日本ユニシス=は、パートナーの池田信太郎(31)と 混合ダブルス準決勝に臨んだが、インドネシアペアに0‐2で完敗。23年間の競技生活にピリオドが打たれた。
試合後は涙を流し、コートに別れを告げた。日本バドミントン界に大きな功績を残した美人プレーヤーは、今後スポーツキャスターに転身し、 第2の人生を歩む。


 日本バドミントン界の1つの歴史が幕を閉じた。最後は潮田のレシーブがアウトになり、現役生活にピリオドが打たれた。
「今日は絶対泣かないつもりだったんですけど、終わった瞬間、感謝の気持ちがこみ上げてきた」。パートナーの池田と抱擁をかわすと、 両親、そして多くのファンが駆けつけた会場の歓声に応えながら、こらえきれない思いが頬を伝った。
 一大ブームを巻き起こした小椋久美子との"オグシオ"解散後、09年に混合ダブルスに転向。そこからの3年は苦難の連続だった。 10年に三洋電機から日本ユニシスに移籍。しかし、最初の1~2年は海外はおろか、国内ですら勝てない日々だった。 強気な潮田が池田に「どうしていいか分からない。自信がない」と、弱音を吐いたこともあったという。
 それでも3年目にようやく全日本総合で優勝すると、ロンドン五輪に出場。そして、引退試合となった今大会では"オグシオ"時代の05年に並ぶ3位。 「終わり良ければすべてよしじゃないけど満足できる結果で終われて良かった」と、ホッとしたように笑った。
 今後は10月末にユニシスを退社し、スポーツキャスターへ転身する。本人も「今まで競技をやってきて、ずっと伝えてもらってきた。 伝える側になりたい。アスリートの目線で、バドミントン以外でもリポーターとか挑戦したいな」と話した。
関係者によると、サッカーJ1柏のDF増嶋竜也(27)との交際も順調。公私とも充実した中、第2の人生を歩み始める。


 "イケシオ"として最後の試合を終えたパートナーの池田は、混合ダブルス転向後の苦労を思い返し「最初は国内でも勝てなくて…。 苦しい時もあったけど、最後にベスト4の舞台に帰ってこれた。潮田には感謝しきれない気持ちがある」と、男泣き。
今後については「僕も一緒にやめるんじゃないかと思われてるかもしれないけど、もう少しやらせてもらいます」と、 笑いながら現役続行を表明した。

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